【社説】セウォル号沈没事故3年、韓国社会の何が変わったのか(朝鮮日報)
 問題は、セウォル号の惨事の後、韓国社会の安全システムが改まったとは言えないという点だ。韓国政府は「国家改造」まで宣言して国民安全処を新設したが、何の関わりもない海洋警察を解体しただけで、何が変わったのかという重苦しい思いしかない。これまでおよそ3年の間にも、地下鉄同士の衝突、換気口の崩落、高齢者施設の火災、バスの転覆などの事故が起きた。少し前には京畿道東灘の住宅・商業施設複合ビルで火災が発生し、52人の死傷者が出たが、これは商業施設の管理者が、オープンから6年間も火災報知機を切ったままにしていたからだということが確認された。たとえ閣僚級の安全担当部門をつくったところで、意味はない。市民は相変わらず「まさか」という安全不感症にかかったままで、公務員は点検するふりしかしない。セウォル号の惨事も、船会社の安全不感症と、当局の安逸で起こった。

 過去3年間、セウォル号は絶えず政争の対象になってきた。セウォル号がなぜ沈んだのか、なぜ救助がなされなかったのかは、既に細かく明らかにされている。その明白な事実から目を背けたい人々がいるだけだ。事実と癒やし、再発防止は後方へ押しやられ、鉄拳ばかりが飛び交った。セウォル号の問題を調査すべくつくられた特別調査委員会が1年半の間、一体どんな仕事をしたのか、ほとんど記憶にない。実際、すべき仕事があるはずもなかった。惨事と何も関係ない「大統領の7時間」を明らかにしようとして、もめごとばかりが大きくなった。

 にもかかわらず、韓国大統領選の有力なランナーがきのう「次期政権は第2特別調査委を立ち上げ、セウォル号の真実を細かく究明する」と主張した。その人物は朴・前大統領の弾劾当日に彭木港を訪れ、セウォル号の惨事で犠牲になった高校生に向けて「すみません、ありがとう」としたためた。あきれ果てる、衝撃的な行為だ。セウォル号政争の極端さを示しているかのようだ。
(引用ここまで)

 セウォル号沈没事故の直後からこっち、散々「韓国は民族改造が必要だ」とか「これからはマニュアルを守れる韓国になろう」とか言っていましたね。
 それに対して楽韓Webでは「変わるわけがない」という話をしていました。
 セウォル号こそは韓国のポートフォリオそのもので、映し鏡なのだと。
 死者も弱者も顧みない。そんな「躍動的な社会」こそが韓国であり、そんな社会であっても「世界10位圏内の経済大国」になったことこそを誇りに思え、と。

 変わるわけがないし、3年経過しても現に変わっていない。
 そしてこれからも変わらないであろうことは容易に予想できる。

 ちなみに記事中にある「第2特別調査委を立ち上げる」と宣言したのはムン・ジェインです。

ムン・ジェイン「執権時第2期のセウォル号特調委の設立」(ニューシス・朝鮮語) 

 引き揚げが遅れた経緯、去年に解散したセウォル号惨事特別調査委員会が解散させられた経緯を調べるとぶち上げています。
 引き揚げが遅れたのはパク・クネ政権による陰謀だという声がガンガン挙がっているので、それに応えた形なのでしょう。
 「真実を究明する」という美名の下にどこまでも政争化。
 これからも変わりそうになく、ネタになってくれること間違いなし。

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森田英一
PHP研究所
2015/11/17