サムスン電子、「動画」で10億ウォン脅し取られていた(朝鮮日報)
 サムスン電子がいわゆる「李健熙(イ・ゴンヒ)動画」を撮影した元CJ第一製糖の部長(起訴済み)から「動画を暴露する」と脅され、10億ウォン(約1億円)を払っていたことが事実がソウル中央地検の調べで28日までに明らかになった。

 検察は同日、元部長の兄弟ら共犯4人を新たに起訴し、動画を実際に撮影した女性1人を在宅起訴した。問題の動画は2011年12月から13年6月の5回にわたり、李健熙会長のソウル市三成洞の自宅とサムスンSDS顧問名義で借りたノンヒョン洞の住宅などで撮影されたもので、李会長が買春行為に及んでいたことを示唆する内容だった。検察は銀行口座を分析した結果、元部長らが動画を暴露するとサムスンを脅迫し、13年に数回にわたり、計10億ウォン程度を受け取った事実をつかんだ。
(引用ここまで)

 楽韓Webではとりあげていませんでしたが、サムスン電子会長であるイ・ゴンヒが買春をしていたと思われる動画というのが公開されたことがあるのですね。去年の7月ごろの話です。
 そのことよりも、大手メディアが完全にこの事件をスルーしていたことのほうが面白い構造として際立っていたのですが、うまいことエントリにできずに没にした覚えがあります。
 ハンギョレと京郷新聞以外はほとんど取り扱わず、テレビもほぼスルー。
 積極的に取り上げていたのはニュース打破というWebメディアだった……という感じの話でした。
 そちらでは「ひとりに500万ウォンが支払われていた」というような下世話なところまで言及されていたのですけどね。
 さっきチェックしてみても、元サムスングループであった中央日報の日本語版では確認できませんでした。ハンギョレの日本語版にはありました。

「イ・ゴンヒ動画」は金品要求の脅迫用か(ハンギョレ)

 ハンギョレの記事にあるように当時から「この動画は恐喝の取引材料にされたようだ」という話だったのですが、やはり現金の授受があったということが判明しました。
 サムスングループにおいては神のような存在であるイ・ゴンヒのスキャンダルビデオが存在するということになれば、サムスン電子から口止め料が出ても不思議ではないってところですかね。
 
 さて、今回の記事によれば犯人グループはつかまり、起訴されたということです。
 その一方で韓国では売買春は法律で禁じられています。海外での行為でも時折逮捕されたというニュースが出るほどです。
 韓国メディアでの当該ニュースへのコメントでも「イ・ゴンヒ本人の罪はどうするのだ」というものにあふれています。

 ですが、イ・ゴンヒはそのひとりのためだけに特赦が出て、犯罪事実そのものが消滅してしまうような人物。 意識なしで車椅子に乗っている状態であっても、経営報告が続けられているという客観的に見たらブラックコメディのような話が実現してしまうような人物です。
 大統領は罪に問えても、イ・ゴンヒは無理。それが韓国における限界なのでしょう。

 次期政権であれば「世界最高の民度を誇る国民が率いるようになる」らしいので、なんらかの処罰があるのかもしれませんけどね。

サムスン・クライシス 内部から見た武器と弱点 (文春e-book)
張相秀
文藝春秋
2015/1/25