アメリカが来月為替操作国を発表……「中国より韓国・台湾がより危険」(マネートゥデイ)
米国が中国を為替操作国に指定するかどうかが来月中旬決まるものと思われる。中国が米国が為替操作国に分類する3つの基準のうち1つだけ満たしていることを示し、為替操作国の指定が容易ではないだろうという観測だ。むしろ韓国と台湾は2つの条件を満たしているし、可能性の方が大きい見通しも出ている。

29日(現地時間)、ブルームバーグとサウスチャイナ・モーニングポスト(SCMP)によると、4月15日頃、米国が為替操作国指定国を発表する予定である。この報告書は、毎年4月と10月に米国財務省が作成することで、中国を含む、台湾、韓国などの主要な貿易相手国の為替政策を評価する。昨年10月に報告書には、韓国、中国、日本、ドイツ、台湾、スイスなど6カ国が為替操作国指定の前段階である為替観察対象国に指定された。 (中略)

一方、この日のSCMPは、韓国と台湾は為替操作国に指定される可能性が中国より高いと指摘した。昨年10月、財務省レポート基準で韓国は米国との貿易で、年間の貿易黒字が200億ドルである302億ドルであり、これは韓国GDPの7.9%を占めた。台湾のまた対米貿易黒字が136億ドルで、200億ドルを超えないが、貿易黒字が、台湾GDPの14.8%を占めており、1年間外国為替純買い入れが台湾GDPの2.5%を超えている。

SCMPは、ダイワ・キャピタル・マーケットのケビン・ライ、オリビアシアなどの専門家の言葉を引用し、「米国が提示する3つの条件を満たしている国は一つもなく、今回の報告書では、米国政府がどの国も為替操作国に指定するには難しいと思われる」と言いながらも"財務省が今後3つの条件をいくつかを修正して拡大適用することもできる」と報道した。

また、韓国と台湾が米国と近い同盟だけこのような米国の動きに最も脆弱であるとも指摘した。彼らは「政治的な要素が韓国と台湾の為替レートに反映されるだろう」とし「今年二つの国の為替が対ドル高が維持されると予想される」と分析した。
(引用ここまで)

 BHC改正法によるアメリカ財務省の為替政策に関するレポートが、来月の15日頃に発表されます。
 今回は2016年まるまる1年間を扱ったレポートになる予定。
 以前からフィナンシャルタイムズブルームバーグスタンダード&プアーズ等が相次いで「中国は為替操作国認定はされない。危険性が高いのは韓国と台湾だ」と名指ししてきていました。
 その理由はこちらのエントリで書いています。

韓国政府がなにを言おうともアメリカからの「為替操作国認定」が確実な理由

 3つの指標、すなわち……

1)対米貿易黒字が200億ドル以上
2)経常収支黒字額が当該国のGDPの3%以上
3)外貨購入額が対GDP比で2%以上

 この3つのすべてを満たすのは韓国、そして台湾になりそうだという状況です。
 1年前のレポートでは日本、台湾、韓国、中国、ドイツが上記3つの条件のうち、2つの条件を満たしたということで為替監視国リストに掲載され、半年前のレポートでスイスがこれに続きました。

 中国は貿易黒字、経常収支黒字は高いのですが、外貨準備を溶かしまくって為替防衛している状況が続いているので、これら3つの指標には当てはまらないのですね。
 実は下手をしたら監視国リストからも外れそうな勢いです。
 そして前回のレポートでは韓国はちょうど外貨準備高が減少している時期でした。
 その一方で2016年全体を見ると外貨準備高は上昇しています。

 一時期、韓国政府や韓国メディアは「フィナンシャルタイムズは日経に企業買収されたから、こうして日本に利益のある記事を書いているだけだ」みたいなことを言っていましたが、そんなわけないのですね。
 フィナンシャルタイムズの日本支社に抗議文を出したときは苦笑したものですが。
 現実に続々と同じようなレポートが経済紙や金融機関から出てきています。
 同じようなニュースは続々出ていますね。
 アメリカは「自国の不況のツケ回しを外需でやるな」という話をしているのであって、韓国政府の都合を聞いているわけではないのですよ。
 レポートの出る2週間前になってようやく現実と向き合う気になったのか、といったところ。

 まあ、問題は現状の政府に対してたとえ為替操作国認定されたとしても、なんら対応はできそうにないというところでしょうか。
 というか、あと1ヶ月で政権交代ですしね。
 日本は安定して為替監視国リストには掲載されそうですが、外貨購入額がそれほど増えていないのでまあそれまでかな。

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2015/10/21