韓経:【社説】残り40日の韓国大統領選挙、誰も成長を話さない(韓国経済新聞)
大統領選挙まであとわずか40日だ。にもかかわらず大統領候補の誰も成長を話さない。かなり前から大統領選挙に向けて準備してきた候補は多かったが、国の未来、国富の根源には触れない。国家経済を成長させるという政党もない。低成長構造から抜け出す戦略も、国の将来に対する真摯な悩みも見えない、おかしな選挙だ。選挙の後が心配だ。 (中略)

大統領候補らが出している「分配公約」は改めて言及する価値もない。公共部門で職場を分けようという「大きな政府」主張からバラ色一色の労働時間短縮、最低賃金引き上げのほか、全国民に月給を与えようというような基本所得保障論まで終わりがない。経済民主化の旗幟のもと企業を締めつけるだけでは足りず、「財閥解体」レベルのスローガンまで出ている中、成長戦略を聞こうとするのは無理なことなのかもしれない。

今の大韓民国に必要な戦略は明確だ。成長なしにはいかなる福祉も持続可能でない。大半の大統領候補が公正と平等を叫ぶが、どのような公正なのかはっきりしない。はっきりしているのは成長のない公平と分配は貧困の道という点だ。低成長から抜け出せなければ企業と市場が生み出す雇用も期待しにくい。所得3万ドル達成どころか2万ドル維持も難しくなれば、それこそ「ヘル朝鮮」になるだろう。成長がなければ安保も社会統合も基本的に不可能になる。より大きな問題はポピュリズム政治がこのように経済的な自由を殺すという点だ。有権者は誰が真の成長を語るのか注目する必要がある。
(引用ここまで)

 これ、確かにそうなのですよ。
 特に最有力候補であるムン・ジェインの公約やら演説での話はいろいろとチェックしているのですが、経済政策に関しては公務員を81万人+50万人増やすというものの他にはこれといって具体的な方策は出していません。
 どんなものに投資して、韓国経済をどういう方向に導いていくのか。
 どうやって韓国経済の舵取りをしていくつもりなのか、ビジョンを出している候補がまったくいない。

 細かい部分では家計負債をどうするのか(宣言している徳政令と上限金利制限以外に)なんて話は最初にあってもいいと思うのですが、まったく見えてきていません。
 財閥絶対殺すマンを政策ブレーンに入れている以上、財閥や高所得者層への増税を目論むのは間違いないでしょう。
 そして、左派政権の習いとしてまず間違いなく大きな政府になるでしょう。
 でも、どんな経緯でそうしていくのか。そうやって、どうなるつもりでいるのか。アナウンスはゼロ。

 ま、韓国での公約はノ・ムヒョンの7%成長公約とか、イ・ミョンバクによる747(7%成長、10年以内に1人あたりGDP4万ドル、10年以内に世界7大経済大国入り)みたいなものでどれも実現不可能なものに決まってます。
 そもそもが「韓国に輝かしい未来がある」なんて言葉は全部嘘になるに決まっているのですけどね。
 ノ・ムヒョンの7%公約なんて、当時のハンナラ党(→セヌリ党→自由韓国党)の候補が「6%成長」を述べていたから、腹立ち紛れに7%って数字を出しただけって後から言ってますから。
 経済政策について公約が出ても、結局は声闘になるだけです。
 一切出ないというのはそれはそれでよいことなのかもしれませんね。
 なにを言っても結局はムン・ジェインが大統領になるんだからさー、という無気力選挙である……という部分もあるのかもしれません。

がんばらない成長論
心屋仁之助
学研プラス
2016/3/1