韓国経済新聞論説顧問「愚かな群衆が改革大統領を弾劾」(中央日報)
鄭顧問は先月31日に出演したインターネット放送「鄭奎載TV」で、「朴前大統領が逮捕された事態をめぐって泣く人は少数。多くの国民、すなわち広場の踊る群衆は魔女を鉄の檻に閉じ込めたことを祝い嘲弄している」と批判した。鄭顧問はまた「彼らは『われわれが主権者だ。いま正義は実現された』として祝杯を上げている」と話した。

彼は続けて「朴前大統領は1日で魔女になった。こうしてひとつの時代が終わりに向かって走って行っている」として崔順実(チェ・スンシル)事態の性格を規定した。彼は今回の事件を「巨大になり腐敗した国会が改革大統領を弾劾した事件」「狂気にとらわれたメディアが改革大統領を逮捕した事件」「労働者の血を吸う強硬路線労組が改革大統領を弾劾した事件」「悪魔のささやきにあまりに簡単に自身の耳を貸す愚かな群衆が改革大統領を弾劾した事件」と定義した。

その上で鄭顧問は「行き来した金がないわいろ事件という希代の犯罪を記憶しなければならない。謀略と陰謀と大衆の無知が作り出した希代の事件を私たちは永遠に記憶しなければならない」と付け加えた。
(引用ここまで)

 このチョン・ギュジェという韓国経済新聞の論説顧問という人、1月末にパク・クネにインタビューしてその様子を自らが主催するインターネット番組で公開した人物です。
 「極右論客」とも呼ばれる人物だそうですね。
 インタビュー当時、主筆という肩書きでした。
 主筆はその社における論説の背骨となる人物のことです。新聞における編集長的な存在……ですかね。
 韓国経済新聞自体が保守派メディアなので、その色を濃く出した論客であるのは間違いなかったのですが。
 それが2ヶ月ちょっとしたら「論説顧問」になったのは降格とも受け取れるものですが……ま、実際にはどんな意図の下でそうなったのかは不明ではあります。

 さて、その「極右論客」とされる、チョン・ギュジェ氏が今回の弾劾→罷免の流れについて「愚かな群衆が改革大統領を弾劾した事件」と語ったことがニュースになっています。
 現在の韓国における保守派の気分というものがよく分かりますね。
 パク・クネが改革大統領であったかどうかはともかく、日本から見たら「そんなことで弾劾されるもんかねー」みたいな部分があるのは確か。

 でも、それが韓国国民の大半が望んだことです。
 国会議員であろうとも憲法裁判所の判事であろうとも、誰も国民情緒法という至高法には逆らえないのですからね。
 あれを「韓国こそ本当の民主主義を体現した国だ」とか言ってしまう輩もいて苦笑せざるを得なかったのですが。
 気に入らないことがあったら大統領やめさせて再選挙が民主主義の姿なのかって話ですわな。

アテネ民主政 命をかけた八人の政治家 (講談社選書メチエ)
澤田典子
講談社
2010/4/8