【社説】韓国戦争以来最高の危機…韓国だけが知らないのか(中央日報)
韓半島(朝鮮半島)に最高の危機兆候が感知されている。先週、核実験の準備を終えた北朝鮮が昨日午前、中距離弾道ミサイル(IRBM)を発射した。6〜7日(米国時間)に予定されている米中首脳会談を一日前にした時点だ。北朝鮮が発射したミサイルは、潜水艦用(SLBM)を地上発射用に改造した北極星2型(KN−15)だと、韓米情報当局は推定している。このミサイルは、高度189キロまで上がってわずか60キロしか飛行しなかったが、発射は成功したと見られている。射程距離が3500キロと見られるこのミサイルは、米海兵隊が駐留している沖縄はもちろん、B−2ステルス爆撃機とB−52戦略爆撃機が配備されているグアムまで攻撃できる。 (中略)

韓半島に危機の暗雲が立ちこめている。緊張感は米国でも漂っている。トランプ米大統領は一昨日「北朝鮮は人類の問題(humanity problem)」とし「米中首脳会談で協議する」と明らかにした。ホワイトハウスで開かれた主要企業のCEOを対象にしたタウンホールミーティングでの発言だ。レックス・ティラーソン米国務長官の発言はさらに意味深長だ。彼は北朝鮮がミサイルを発射したことを受け「北朝鮮に対しては十分に話しているので、これ以上付け加えることはない」と述べた。もう行動だけが残っているという意味とも捉えられる。 (中略)

民族の災難をもたらす北核危機が次第に近づいている。しかし、大統領選の候補はこれといった対策を出していない。民主党の文在寅(ムン・ジェイン)候補は「(大統領に当選すれば)北朝鮮を先に行く」と話したのが全部だ。もちろん、昨日、北朝鮮がミサイルを発射したところ「北朝鮮が挑発すれば、後戻りできない道を歩むことになるだろう」という立場を示した。他の候補も同様だ。ただ高高度防衛ミサイル(THAAD)体系の配備問題に時間を無駄に費やしている。北朝鮮の核・ミサイルが発射されるところだが、いつまで枝葉的なTHAAD問題だけにこだわるのか。大統領選候補はこれから具体的な外交安保戦略を国民に提示しなければならない。
(引用ここまで)

 先月末くらいからアメリカのメディアでは対北朝鮮政策に変化ありと騒がれていました。
 トランプの「中国がやらないのなら、アメリカは対北で独自路線をとる」という宣言、および長嶺韓国大使が緊急帰任したあたりで、一般人にも「予兆あり」と判断できる材料がそろってきましたね。
 ですが、韓国メディアはまったくもってそのあたりを報じていなかったのです。
 トランプの宣言を報じたり、長嶺大使の帰任といった個別の記事はありましたが、それら事実の方向性がどうなっているのか、どのようにしてそれぞれの事態が生じたのかという考察はほぼなし。

 で、北朝鮮の中距離ミサイル発射にいたってようやく自分たちの置かれた立場というものを理解しはじめたようなのです。
 ですが、まだ生ぬるいというかどこか当事者意識がないのですね。
 どちらかといったら蚊帳の外に置かれているといった感が強いのですが。
 事態の急変についていけていないというか。

 長嶺大使が「大統領代行に面会したい」と発言したのが外交的に異例だということで「欠礼だ」と騒いではいますが、その「外交的に異例」な事態がどこから生じているかという話はなし。「慰安婦合意と北朝鮮の核問題について〜」くらいの指摘で、現在が準戦時であるという意識ゼロなのです。
 金大中〜ノ・ムヒョンの太陽政策でここまで骨抜きになったのか……。
 いつデフコン3くらいが発令されてもおかしくない事態であると思うのですけどね。

独裁国家・北朝鮮の実像 核・ミサイル・金正恩体制
坂井 隆 / 平岩 俊司
朝日新聞出版
2017/1/20