米が北朝鮮に圧力 国務長官、対抗措置を示唆(日経新聞)
米国は北朝鮮の体制転換目指していない−ティラーソン国務長官(ブルームバーグ)
シリア攻撃は警告、対北朝鮮行動の必要性で中国と一致=米国務長官(ロイター)
ティラーソン国務長官は9日の米テレビ番組で、先のシリアへの攻撃を引き合いに「国際合意に違反し他国への脅威になるなら、いずれかの時点で対抗措置をとる」と話し、国際合意に反してミサイル発射を繰り返す北朝鮮を強くけん制した。米海軍は8日、当初予定を変えて朝鮮半島周辺に向け原子力空母カール・ビンソンを派遣した。

 ティラーソン氏は9日、米ABCテレビなどに出演し、米のシリア攻撃を北朝鮮はどう受け止めるべきかと問われ「他国への脅威となるなら、対抗措置がとられるだろう」と述べ、北朝鮮への警告の意味があると示唆した。一方で「我々の目的は朝鮮半島の非核化と明確にしている」と強調し、一部で伝わる北朝鮮の体制転換が目的ではないとの考えを示した。

 同氏は先の米中首脳会談での協議にも触れ「緊張感は高まり、なんらかの対応をせざるを得ない状況だと(中国側は)はっきり理解したはずだ」と述べ、北朝鮮問題での中国の対応を促した。

 米海軍はシンガポールを8日出港した空母カール・ビンソンを朝鮮半島に向けて派遣した。米メディアによると、オーストラリアに向かう当初の予定を変更した。米海軍は声明で「西太平洋における米国の権益を守る。一番の脅威は北朝鮮だ」と強調。北朝鮮を抑止するため「米軍のプレゼンス(存在感)を示す」狙いがあると明かした。

 マクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)は9日、米FOXテレビに出演し、米空母の動きについて北朝鮮による一連の挑発に対する用心のためだなどと説明した。その上で「大統領は米国民と同盟国への脅威を取り除くためにあらゆる選択肢をとる準備がある」と述べた。
(引用ここまで)
 アメリカとしては「北爆の可能性」をオプションとして堅持し続ける。
 「シリアと同様に対抗措置を執る準備がある」と宣言したも同然です。

 シンシアリーさんが言うところの「韓国が領土として主張している北朝鮮をアメリカは攻撃するはずがない」というのは、韓国が北朝鮮の核問題を解決できる実力がある場合にだけ成り立つ話なのです。
 もはや、アメリカは韓国にその実力がないことを知っています。だからこそ、トランプは「北朝鮮問題を中国がケアしないのであれば、我々は独自の路線を執る」とインタビューで発言したのです。
 1994年も同様に北爆寸前まで行きましたが、カーター元大統領が北朝鮮で金正日と会談したことで沙汰止みになりました。
 このときも韓国が関与した動きはありませんでした。
 後日になって金泳三が「あれは私が阻止した」とか言っていましたけどね。

 トランプの今回の発言は韓国の頭越しのものですが、それを当然として世界は受け止めています。
 北朝鮮の核問題はすでに韓国が関与できる問題ではないのです。

 まあ、だからといって「いま北爆は何パーセントの確率なんだよ」とか言われても困るのですけどね。
 今回の話は「この絵の全体の構図は北爆のオプションを指し示している。長嶺駐韓大使はその対応のために帰任した。その傍証はいくつかある」という「構図の説明」をしているのですよ。

 その傍証はトランプの北朝鮮、および中国へのコメント
 それを受けたかのような長嶺大使の帰任のタイミングと素早さ。
 長嶺大使が会談を要求した相手
 長嶺大使が駐韓米軍司令官と会談したこと。
 空母カールビンソンが予定を変更して韓国に向かったこと。
 米中首脳会談で共同声明が出なかったこと。
 そして今回のティラーソンの発言。
 アメリカの大手マスコミも韓国に来ている、なんてのもそうですかね。

 これでなんの用意もしていなかったら平和ぼけと批判されるでしょう。
 アメリカの北爆を可能性があるものとして受け取り、そのための準備を充分にすべきなのです。

井沢氏が「日本人は戦争に備えるとそれが現実化するという言霊に縛られている」と指摘してから20年以上。ようやく準備を怠らないようになった……というわけです。
穢れと茶碗 日本人は、なぜ軍隊が嫌いか (祥伝社黄金文庫)
井沢元彦
祥伝社
1999/2/20