「1人当たり294万円」 現代自労組、業績無視の賃上げ要求(朝鮮日報)
深川由起子氏「韓国は賃金急上昇で雇用が減少」(朝鮮日報)
 終末高高度防衛ミサイル(THAAD)問題による 中国の制裁で危機に直面している現代自動車では、労組による今年の賃上げ要求が1人当たり年3000万ウォン(約294万円)を超えることが分かった。

 現代自によると、同社労組は純利益の30%を成果給として支給するほか、基本給を15万4883ウォン引き上げることを要求している。成果給を労組要求通り、昨年の同社の純利益(1兆7159億ウォン)の30%として計算すると、従業員1人当たりの成果給は2541万ウォンとなる。これは中小企業の大卒新入社員の年収を上回る。基本給は定期昇給分(2万8000ウォン)を含めると、賃上げ要求額は18万2883ウォンとなる。 (中略)

現代自は昨年、18年ぶりに販売台数がマイナスとなり、営業利益率が2006年以降で最低の5.5%へと落ち込んだ。今年に入っても中国での業績低迷に苦しんでいる。現代自は1−3月期の営業利益が前年同期比6.8%減の1兆2508億ウォンにとどまり、国際会計基準を採用した10年以降の1−3月期としては最低となった。1−3月期の全世界での販売台数は108万9600台で、前年同期を1.6%下回った。
(引用ここまで)
 「韓国は経済協力開発機構(OECD)加盟国の中で生産性を上回るペースで人件費が上昇している国だ。生産性に見合った賃金体系を構築しなければ、雇用は減らざるを得ない」 (中略)

 実際に2015年実績で韓国の完成車メーカーの平均賃金は9313万ウォン(約919万円、自動車産業協会調べ)で、日本のトヨタ(7961万ウォン)を上回っている。一方、自動車1台を生産するのにかかる時間は韓国が26.8時間に対し、トヨタは24.1時間だった。トヨタの従業員は韓国の勤労者よりも低い賃金で高い生産性を上げていることになる。

 そうした点を指摘しながら、深川教授は「学力以外の専門性や技術力を評価し、多彩な働き方を認めれば、生産性も上昇し、ゆがんだ賃金体系も是正される。労働改革を進めなければ、韓国経済は生き残ることが難しい」との見方を示した。
(引用ここまで)

 国民年金の支給額が2万6000円、それすらも加入率が70%という中。
 ヒュンダイ自動車労組は一人あたりボーナス込みで294万円の賃上げを要求。
 まあ、韓国の労組はこんなもんですけどね。

 特にヒュンダイ自動車の労組は世界最悪とも言われている民主労総に属していて、デモやストの際はその「支援」を受けられますから。
 下手にストに入られようものなら、究極的にはラインが破壊されたり糞尿をぶちまけられたりするのです。
 実際にそれで双竜自動車は経営が立ちゆかなくなってしまって、現在ではインド資本になっています。

 個人的には日本の労組は大人しすぎると思うのですが。もうちょっと内部留保を削りにかかってもいいと思うのですけどね。
 ま、それはともかく。
 現在のヒュンダイ自動車のライン工は韓国でも上の下クラスに入るほどの収入を得ています。
 韓国の金匙論でいえば、ダイヤモンドの匙、金の匙の次に位置する銀の匙くらいにはなっているのでないでしょうか。
 そして何度も書いているように、その地位はほぼ自動的にその子女に受け継がれる世襲制が導入されています。
 この世襲制はヒュンダイ自動車だけではなく、多くの韓国企業が取り入れています

 で、その一方で生産性の低さは世界でも指折り。
 給与比で見たときには中国工場の1/10ていどの生産性しかないのです。
 それでも一般の韓国人よりもはるかに稼いでいる。
 そんな貴族のような正社員の地位を、労組が売買している
 まさに現代の両班といっても過言ではない存在になっていますね。

 「両班は公認の吸血鬼」であり、ソウルには盗む側と盗まれる側のふたつの身分しかないと書いたのは19世紀末に朝鮮半島を旅行したイザベラ・バードでした。
 そこから120年が経過し、足かけ3つめの世紀になろうとも、構造自体がまったく変容していないのですね。
 韓国人の骨の髄にまでしみこんだ風習であるといえるでしょう。
 これからも変わることはないのですよ。

椅子取りゲーム―韓国サンヨン自動車労働争議の真実― (韓国のベストセラー作家、孔枝泳が描く初のルポ作品 !)
孔枝泳
新幹社
2015/8/25