訪日の与党議員「慰安婦合意の一方的破棄、正常な国家では難しい」(聯合ニュース)
韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が日本に派遣した特使団の一員である与党「共に民主党」の尹昊重(ユン・ホジュン)国会議員が18日、韓国CBSラジオの電話インタビューで、慰安婦問題を巡る韓日合意に関し「前の政権が結んだ協約を一方的に破棄することは、正常な国家では難しい」と述べた。文大統領の大統領選での韓日合意に対する公約も「(合意の)白紙化ではなく、再交渉しようということだった」とした。
(引用ここまで)

 この記事のタイトルを見たときに大半の日本人は同じ感想を抱くのだと思います(笑)。
 「正常な国家では無理、っていうことなら韓国であれば余裕じゃないの?」って。
 そもそも大統領候補の多くが破棄を主張していましたしね。保守で与党(当時)である自由韓国党からの候補も「破棄」を言っていたのには苦笑するしかありませんでしたけど。

 大統領選中、ムン・ジェインとアン・チョルスだけは「再交渉」を述べていましたが、このふたりについてはあるていど以上本気で政権を担うつもりがあったということなのでしょう。
 「破棄」をしてしまえば、国家として終わるということを理解していたというべきか。
 公約で「再交渉」を言っておけば、日本から「合意の遵守こそが日韓関係のイロハのイ」と言われ続けたとしても「再交渉」を交渉中とはいえるわけですね。
 公約を破ってもいないし、合意を守ってもいない。「保留」の状況にできる。
 ま、もっともそんなものは韓国の国内事情であって、日本にとっては知ったことじゃない。

 ただまあ、破棄を言ってしまったら最後、もはやまともな国家としてなんらかの合意をしてもらえなくなる。少なくとも今後数十年の単位で日本とは無理。
 「あいつらまともに約束も守れねえしな。金が戻ってくるかどうか(笑)」とか麻生財務相に言われたことがリフレインし続けることでしょうよ。
 もちろん、それは政府単位での日韓関係だけではなく、企業同士でも個人同士でも同じような文脈で使われるでしょうね。

 「一度合意したことをトップが変わったら簡単に違える国(の企業、の人間)なのだ」という話ができてしまうのですね。
 政府単位でも再交渉に対して無視して「遵守を要求」するもよし。
 破棄させて「認めない」と言うもよし。
 一粒で何度おいしいのよっていうくらい楽しめますよ。

自分の「異常性」に気づかない人たち 病識と否認の心理
西多 昌規
草思社
2016/11/25