アジア通の英国人記者たちがAFCの裁定をジャッジ!「浦和への罰金には首を傾げざるをえない」(サッカーダイジェスト)
「我々もリスペクトされる権利がある」 済州が韓国紙で衝撃の主張、CASに控訴の強硬姿勢(フットボールZONEWeb)
かつてAFCの機関紙『フットボール・アジア』の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、20年以上に渡ってアジアのサッカーを報じている英国人のマイケル・チャーチ記者(現在はフリーランス)が、次のように語った。

「AFCの裁定は妥当なものだと思う。チェは6カ月の出場停止で、今季は試合に出られなくなり、ペクの3カ月も相当こたえるものだろう。済州のクラブそのものへの罰金は少し甘いような気もするが、選手に課されたものと合算すれば、7万6000ドル。これはACLの賞金の額などを参考にすれば(UEFAチャンピオンズ・リーグなどと比べるとその額は桁がひとつ少ないが)、非常に高い罰金と言える。

 ただし、浦和への罰金については、わたしは少し首を傾げざるをえない。AFCは我々にはアクセスできない映像を根拠としているのかもしれないので、これについてはあまり強く主張できないけれども」

 一方、過去にPAスポーツで記者を務め、現在は香港最大の英字紙『サウス・チャイナ・モーニングポスト』でスポーツ部門の主筆を務める、こちらも英国人のアンドリュー・マレン記者は、こう意見を述べた。

「率直に言うと、ちょっと厳しすぎる裁定だと思う。もちろん済州の選手の行動は許されるものではないが、数試合の出場停止が妥当だった気がする。罰金は仕方がないにしても、6か月、3か月と、出場停止がそこまで長期に渡れば、選手のキャリアにも影響を及ぼしかねない。いっときの感情を抑えられなかった選手に問題はあるが、これほどの処罰が正しいものかはわたしには分からない」
(引用ここまで)
済州はこのAFCによる処分を不服とし、処分軽減に必死だという。記事では「済州FCは最後の最後まで諦めないという立場だ。クラブと選手に対する処分を命じる正式文書が届いた直後、AFCに調査書類を送付している。処分は仕方ないが、その(処罰の)水準があまりに高すぎるというものだ」と報じている。 (中略)

 記事によると、済州はAFCと国際サッカー連盟(FIFA)の規約確認を進めているが、AFCが異議申し立てを受け入れない場合、さらなる減刑措置に打って出るという。

「済州のチームは処分自体を撤回させるよりも、処分を軽減することに集中している」と指摘。欧州各国メディアやアフリカでも批判を浴びた済州は、さすがに無罪の主張こそ控えているものの、「もしも控訴がAFCに認められなくても、スポーツ仲裁裁判所に控訴することを検討するだろう」として、国際オリンピック委員会が設立した世界最高の仲裁機関に減刑を求める方針だという。
(引用ここまで)

 外国人の目から見ても妥当、やや重いという裁定であるという感じですかね。
 浦和への裁定については記事中にもあるように、すべてのソースを見ているわけでもないので分からないとしか言いようがない。

 その一方で済州ユナイテッドは「とことんまでやるぞ!」って言い出していると。
 最終的にはCAS(スポーツ仲裁裁判所)への提訴までやると言い出しています。
 CASへの提訴なぁ……。

 我那覇和樹選手がJリーグから課された裁定に対して、ドーピングであるかどうかの判断を求めてスポーツ仲裁裁判所に訴え出たことがあるのですよ。
 その際にも数千万円規模の費用がかかって寄付を募っていました。
 幸い、このときはドーピングの汚名をすすぐことができました。詳しい経緯は「争うは本意ならねど」という本があって、なかなかの名作ドキュメントなので参照してみてください。
 そんなわけで相当な費用がかかるのは間違いない。
 そこまで済州ユナイテッドができるかどうか。

 その主たる提訴目的のひとつに、チョ・ヨンヒョンは6ヶ月の資格停止処分だと必然的にこのまま2017年シーズンは終了となります。
 キャリアが終わりかけている選手に対して6ヶ月の資格停止は重すぎるのではないかという情状酌量を狙っているとのこと。
 キャリアがスタートしたばっかりか、終わりそうかなんて犯した罪の軽重に関わってくるもんじゃないと思いますけどね。

 FIFAは審判への手出しに関して「ゼロトレランス」で対応しています。
 一切の寛容なし。許してしまえば、審判が暴行されることが当然になってしまい、それを恐れたら毅然としたレフェリングができなくなる。
 キャリアがどうこうで裁定が変わるとは思えないのですけどね。

争うは本意ならねど ドーピング冤罪を晴らした我那覇和樹と彼を支えた人々の美らゴール
木村元彦
集英社インターナショナル
2011/12/15