韓経:【社説】3年後の最低賃金は「韓国1万ウォンvs日本9528ウォン」(中央日報)
韓国企業の58%「正社員転換なら新規採用減」(朝鮮日報)
韓国の1時間あたりの最低賃金が3年以内に日本を上回るという報道(韓国経済新聞6月24日付)だ。日本経済新聞によると、日本政府は2023年の時給1000円(約2万230ウォン)を目標に毎年3%ずつ最低賃金を引き上げる方針だ。昨年の平均が823円であることを勘案すると、2020年には926円(約9528ウォン)になる。文在寅(ムン・ジェイン)政権が公約通り今年6470ウォンの時給を2020年までに1万ウォンに引き上げる場合、日本を追い越す。経済規模と所得水準を考慮すると、「2020年の時給1万ウォン」は過度だという指摘が絶えない。 (中略)

文在寅政権が国民の声を聞くとして開設したインターネットホームページ「光化門(クァンファムン)1番街」にも「急増する人件費のためバイトをやめさせたり事業をあきらめるしかない」という声が多い。

政府は小商工人の悩みを減らすためにカード手数料を引き下げたのに続き、税制優待なども検討中だ。しかしこの程度では根本的な解決策にならない。中小企業団体が要求するように最低賃金を現実に合わせて徐々に引き上げることを検討する必要がある。日本、米国、ドイツなど主要先進国のように業種、事業規模、地域別の特殊性を反映し、最低賃金を差別化することも代案になるはずだ。
(引用ここまで)
 韓国企業の53.8%が「非正社員を正社員に転換した場合、新規採用が減少する」と考えていることが大手求人サイト「サラミン」の調べで分かった。正社員への転換が青年層の就職難をさらに悪化させるとの懸念が示された格好だ。
(引用ここまで)

 ムン・ジェイン政権における最大の政治課題は「格差の縮小」なのですが。
 なにしろ韓国はアメリカと同等の格差がありながら、アメリカンドリームが存在しない国なのです。
 恋愛・結婚・出産を諦めた3放と自嘲していたのですが、それがマイホーム・人間関係が加わった5放→夢・希望を諦める7放へと進化してきた経緯を見れば、早急に手立てを整える必要があるのは確かなのでしょう。

 そして、その対策として出てきたのが「公務員の81万人増員」「最低賃金1万ウォン」「非正規雇用の正規雇用」あたりです。
 その枝葉として「正規雇用に転換したら税務調査しない」とか「大統領執務室に雇用状況をリアルタイムで表示するパネル設置」とかもやっているのですが……。
 対策しているのに、韓国人が幸せになれそうにない不思議。

 それもそのはずで構造そのものにはまるで手をつけることなく、表層にある問題を手直ししているだけ。
 ノ・ムヒョンの「大卒じゃなければ就職できない? じゃあ、大学を増やそう」と同じですね。さすがノ・ムヒョンの後継者。

 ・賃金が低い→最低賃金を上げる
 ・非正規雇用ばっかりだ→正規雇用にしよう
 ・失業率が高い→公務員増やして対応

 その結果、新規の雇用状況が沈滞するような話になっている。
 ムン・ジェイン本人が「公企業から非正規雇用を一掃します」とか言い出したもんだから、雇い止めもばんばん出てる。
 最低賃金1万ウォンについてもコンビニオーナーが「時給1万ウォン出るんだったら店たたんでアルバイトするわ」とか言い出す始末。

 現在の経済構造はそこへ至るさまざまな要因があってそういう形になっているのに、構造をほぐすことなく表層だけなでて「改革しました!」とか自己満足に浸っている。
 財源なしの無償保育子供手当新設+基礎年金支給増額なんかも同じことですね。
 5年後、不毛の荒野が広がっているんじゃないかと思うのですが。

 それでも(だからこそ?)ムン・ジェイン政権を応援してますけどね。

赤い韓国 危機を招く半島の真実 (産経セレクト)
櫻井よしこ / 呉善花
産経新聞出版
2017/5/9