産業革命遺産での強制労役を伝える情報館設置 日本側に動きなし(聯合ニュース)
2015年に国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界文化遺産に登録された「明治日本の産業革命遺産」(全23施設)について、日本政府が朝鮮人の強制徴用犠牲者を記憶するため情報センターの設置などの措置をとることを約束したにもかかわらず、約2年が過ぎた現在も履行されていないことが分かった。

 韓国外交部の当局者は29日、「15年に日本の産業施設が世界文化遺産に登録される際、日本は施設で働いた犠牲者をしのぶ情報センターを建て、該当施設が産業の近代化に貢献したことだけでなく、否定的な歴史を含む全体的な説明を用意するとしたが、約2年経過した現時点まで、何も明確な措置が取られておらず残念だ」と話した。

 また「日本は今年12月1日までに履行の経過報告書を提出し、来年7月に世界遺産委員会がそれを検討して意見を出すことになっている。残された時間があまりない」とした上で、日本側に履行を働きかけることが重要だと説明した。「韓日関係がさらに悪化しないよう日本が国際社会に向けて行った約束を履行することが重要だ」と強調した。

 韓国は現在、21カ国からなるユネスコ世界遺産委員会の委員国であるため、政府は来月2日からポーランドで開かれる同委員会で問題を提起し、韓国側の立場を説明するとともに、日本に措置の迅速な履行を促す予定だ。 
(引用ここまで)

 そもそも強制労働はなかった、という形で情報センターを作ることは日韓によるすりあわせの結果であるというのが日本政府の根本的な立場です。
 韓国側は「強制労働があったことを記すのが約束だ!」と強弁しようが、まったく無視で問題ないでしょう。
 このまま無視し続けて、もし韓国政府が「明治日本の産業革命遺産」に対して登録取り消しとかあったとしたら……。

 それはそれで日本にとっておいしい事態なのです。
 世界遺産登録騒動で韓国政府の手のひら返しがあった(そして楽韓Webはそれを嗅ぎつけて「どうも反対に回るっぽい」という話をいち早くしてましたね)のは記憶に新しいところですが、人間というものは単発で起きた事件というのはどうしても記憶に残りにくい。
 ですが、ストーリーとして描かれると強烈に記憶に刻まれるのですよ。
 歴史的事実よりも「司馬遼太郎の歴史小説」や、「塩野七生のローマ人の物語」における記述のほうが多くの日本人の脳裏に刻まれている。
 それはストーリーとして完結しているからなのですね。

 同様に軍艦島をはじめとする世界遺産登録騒動から、さらに世界遺産取り消し要求なんてものがあったとしたらどうなるか、ということです。

 よく「話せばわかる」とかいう人間がいます。韓国人は……というか、外国人なんかと本質的に「話せばわかる」なんてこたありえないのです。日本人同士であってですら難しいものを、外国人相手にできるわけがない。
 いいとこ「ここまでは譲るけど、ここから先は譲らない」くらいの外交しかできない。
 だけども、韓国人に関してはその最低限度の外交ですら通用しないのだということをストーリーとして見せつけることができる。

 韓国人のやりかたなり中国人のやりかたなりを日本人の基本的な知識として知っておくべきであると常日頃から思っていますが、なかなか定着しようとしない。
 基本的に日本人はお人好しなので、自分の常識の範疇でどうしても物事を判断してしまう。
 でも、このストーリーが生まれるというのであれば、それははなかなかにおいしい事態。
 「ただの(マネージされた)隣国関係」にまた一歩近づけると思いますよ。

世界遺産ビジネス(小学館新書)
木曽功
小学館
2015/8/5