文政権の脱原発政策に不安の声 中長期的な電力供給の見通しは?(聯合ニュース)
【社説】韓国政府内に説明できる人がいない脱原発後の備え
【コラム】文在寅大統領のでたらめな「脱原発」演説(朝鮮日報)
【社説】韓国政府は再生可能エネルギーへの過剰な幻想を捨てよ(朝鮮日報)
 韓国政府は電力供給における脱原発、脱石炭の方針に基づき、再生可能エネルギーと液化天然ガス(LNG)発電の割合を一気に引き上げる目標を掲げた。現在、韓国の電力供給に占める再生可能エネルギーの割合は1%、LNG発電は18.8%だが、政府はこれに対して再生可能エネルギーは20%、LNGは37%の達成を目指すという。
(引用ここまで)
denryoku_solar_panels

 先日も報じたムン・ジェインのエネルギー政策ですが、細かい数字が出てきてメディアが震え上がっています。
 韓国の発電量割合は石炭火力39.4%、原子力32.3%、LNG火力19.4%、石油火力5.2%、再生可能エネルギー2.8%、水力0.9%(2015年・韓国水力原子力調べ)。
 記事から引用した数字はおそらく去年のものでしょうかね。
 2015年時点でコストの安い石炭火力と原子力で71.7%をまかなっている状態。
 ムン・ジェインはこのふたつをぶった切ろうとしているのです。

 他の政策についてはNAVERニュースのコメントで「ムン大統領様がんばってください」「積弊清算(注:不正、腐敗の一掃)はなにを犠牲にしても必要です」みたいなものがつくことが多いのですが。
 さすがに原子力を2030年にゼロにして、古い石炭火力をやめていこうとする今回の政策についてはそれほどの賛同が得られていません。
 マスコミからも「いや、それはないだろ」って声が保守系紙からは続出。
 左派紙はそもそもゲンパツハンタイが基本スタンスなので賛成していますけどね。

 まあ、反対の声が大半なのも当然でして。
 石炭火力と原子力をやめるとなると電気料金がどれだけ上がるかわからない。40%上がるという試算もあるようです。
 原価以下で供給している産業用電気料金を値上げすればいいという声もありますが、それをやったら工場は韓国からフェードアウトしていくでしょうしね。
 韓国は法人税率は決して安くはないのですが、電気料金でそのフォローができるっていうくらいに産業用電気料金は安くなってます。
 現在は不況のおかげで予備率30%になるほどに電力があまっているのですが、「おまえは資源国か!」って突っこみたくなるくらいに電気をじゃぶじゃぶと使っているのです。
 電力消費換算での生産性はなんと日本の40%に過ぎないなんてこともありましたっけ。
 ちなみに農業用はさらに安くて、ビニールハウスを暖めるのを重油でなく電気ストーブでやっているほど。いや、ホントに。

 済州島をはじめとした離島が自治体単位でカーボンフリー政策を行っているのですが、その死屍累々の状況を見てみれば韓国で再生可能エネルギーを20%にまで高められるかどうか理解できそうなものですが。
 でもまぁ、日本にとってはありがたい話ではありますけどね。産業競争力という意味からしてみれば。

ルポ 絶望の韓国 (文春新書)
牧野愛博
文藝春秋
2017/5/19