[単独]防衛事業庁、契約書でたらめ翻訳に200億飛ばせる危機(SBS・朝鮮語)
防衛事業庁が米国の防衛産業企業と結んだ事業契約のうち、契約書の翻訳を誤って重要な事項を意味が変わったという指摘が提起されました。防衛事業庁が2百億ウォンを飛ばす危機に瀕しています。 (中略)

過去2013年、防衛事業庁は米国BAEシステムとレイセオン、両社と老朽化したKF -16戦闘機の性能を改善するため、1兆8000億ウォン台の事業契約を結びました。

しかし、米政府とメーカー側が8000億ウォンの追加費用を要求し、ビジネスは中断されました。韓国政府は「合意覚書に記載されている入札保証金を出せ」とBAEシステムに4300万ドル、レイセオンに1800万ドルの請求訴訟を出しました。

ところが、レイセオン側にお金を出すことができないと反発しました。英語契約書の内容に難癖をつけてきたのです。

実際韓国文契約書には、私たちの政府が主張するように「会社側が義務を履行していない場合は、入札保証金を大韓民国国庫に帰属する」とされていますが、英語契約書には「会社側の義務不履行が唯一の理由である場合」つまり、契約不発のすべての責任がメーカー側にあるときにのみ支給義務があると意味が異なって書かれています。

レイセオンは「契約の主体である韓-米政府間の意見の相違も義務不履行の理由」と主張します。通常、このような不祥事に備えて入れておくべき「国文契約優先条項」もありませんでした。これに対して防衛事業庁は国益がかかった問題であるだけに最善を尽くして訴訟を準備するという立場を出した。

似たような内容で契約したBAEシステムズからは金額が大きい、約495億ウォンを受けなければなりませんが、やはり同じ問題があるとの懸念まで提起されます。
(引用ここまで)

 お笑い韓国軍の本領発揮、という感じですかね。
 KF-16の近代化改修事業は機体がBAEシステムズ、アクティブフェイズドアレイレーダーがレイセオンの担当となるはずだったのですが。
 ところが、記事中にあるようにアメリカ政府の介入で高騰化してしまい、韓国政府はKF-16の近代化改修事業でBAEからロッキード・マーティンに事業者を変更したのですよ。

 これがBAEの責任だとして入札保証金を没収しようとしたのです。
 ですが、それに対してBAEはアメリカで債務不存在確認訴訟を起こして、連邦地裁で勝利しています。
 その際に「契約書に管轄権はソウル中央地裁にしているのに!」というコメントが防衛事業庁からあったのです。

防衛事業庁、「KF-16の改良」アメリカでの訴訟でBAEシステムズに敗訴(聯合ニュース・朝鮮語)

 去年の年末くらいにあった判決です。
 そのときに「アメリカみたいな契約書をがっちがちに固める社会で裁判管轄権を超えるなんてことがありえるのかな?」という疑問が頭によぎったのですよね。
 そのときは「米韓FTAのISD条項とかかなー」くらいに思ってスルーしていたのですが。
 場合によると……というか、これもおそらくは翻訳がまともにできておらず、かつどちらの契約書をメインにするかということを記載していなかったことによる敗訴でしょうね。

 で、今回はレイセオンとの契約について訴訟になるのだけども、英語の契約書はレイセオンに有利な内容になっている。韓国軍は翻訳もできねーのかよ……と書こうと思ったのですが。
 ふと、思い出したことがあります。
 李氏朝鮮末期にロシアにも中国にも日本にもいい顔をして、その時々に相手にとって都合のいいことをべらべらと話して、最終的には辻褄があわなくなって国を失うなんてことになったわけですよ。
 高麗の頃も金と宋の二股外交をやってきたという歴史があります。
 パク・クネの中国とアメリカへの二股外交は記憶に新しいところ。

 これ、レイセオン、BAEシステムズには彼らにとって都合のいい英語の契約書を渡して納得してもらい、対内的にはハングルの契約書で「こんな有利な契約をとったぞ!」って業績を強調した……なんてことがあり得ます。
 そのままKF-16の近代化改修事業がすんなりと行われていたらなんの問題もなかったのですが、実際には契約取り消しになって大問題になったということじゃないですかね。

 これがもっとも韓国らしいオチではないかと思うのですが。
 まあ、このあたりはパク・クネ政権で行われた契約なので、きっちりと追求されるのではないでしょうか。易姓革命的な意味でも。

F‐16―エース・パイロット 戦いの実録
ダン・ハンプトン
柏書房
2013/9/1