武藤元駐韓大使、「嫌韓本」批判に反論(ニュースソクラ)
――韓国の多くのメディアに、バッシングといえるような記事が載りましたね。
 見出しはほとんどが「嫌韓本」というトーンでしたが、記事のなかでは冷静に内容を紹介してくれたところも多かったのです。中央日報の記事などがそうでした。そのなかでは、「文政権の登場が韓国民全体を不幸にする方向に進めたように思えてならない」というこの本で訴えたかった点も取り上げてくれています。
 主に保守系の方々からはタイトルは刺激的だが、内容は納得できるものだという声もいただいています。
 実は韓国から日本語の本なのに60部ほど注文がありました。韓国語に翻訳したいというお話も3件ありました。しかし断りました。

――どうしてですか
 冷静に読んでもらえないことが分かっているからです。内容は、嫌韓派ではなく、ごくごく一般的な日本人からの視点を意識してまとめています。しかし、文在寅政権が80%以上もの支持を得ている今、特に若い世代は読まずに嫌韓と反応しだします。韓国社会全体としても本を出せば「けしからん」という反応になることは明らかです。

 タイトルが少し刺激的に過ぎたとも正直感じてはいます。(タイトルで踏み込んだことで)私自身ダメージを受けましたが、それでも文政権のありようや、韓国社会の問題点は訴えておきたかった。 (中略)

――オリンピックの共催提案はどうですか。
 現実感のなさには驚かされます。都鍾煥・文化体育観光相は来年の平昌冬季五輪のスキー競技の一部を北朝鮮のスキー場で行う案を明らかにしました。兄を毒ガスで殺すような人物が治める国に、世界一流のアスリートと世界のメディアを入れ、各国の応援団も入れ、そこから全世界に生中継しようということです。
 IOC(国際オリンピック委員会)も北朝鮮も、受け入れられるはずがありません。それを提案するわけです。
 経済政策、財閥改革、南北統一政策、文在寅政権の政策にはいずれも現実感がありません。一人あたりGDPや有効求人倍率が日本より低いのに最低賃金を東京以上に上げるなど、経済を知っていればありえないことですけどね。

――韓国国内でそのような指摘はないのですか?
 文在寅がすべて正しく、朴槿恵がすべて間違っているという「感情」が今、韓国を動かしています。文さん自身も、外交をうまくやっていると確信しているように見えます。
(引用ここまで)

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 韓国の報道では大半が「元駐韓日本大使が嫌韓本を執筆」となっていますが、実際に中身を読んでみれば「本当に韓国人はこのままの韓国でいいのか」という話なのですよね。
 いわば、韓国の心配をしている「本当の友人」であるといえるでしょう。
 楽韓Webは「ムン・ジェイン政権やべえ、本気でこいつはやばいヤツですよ」ということを日本に喧伝していますが、もうこれは単に騒ぎ立てているだけ。
 「ねえねえ、こいつやっべえの。見て見て!」って感じです。
 そしてそれでよいと考えています。 人にはそれぞれ役目というものもありますしね。

 ですが、武藤元大使は「韓国人は本当にこの政権でよいと思っているのだろうか」という信念の下で書いている。
 相手のことを考えている本当の友人の立場、というヤツです。
 2月のコラムの時点でもそれは感じていました。
 でもまぁ、そういう人物を韓国の意のままにならないからといって「後頭部を殴られた!」と排除してしまうのですけどね。

韓国人に生まれなくてよかった
武藤正敏
悟空出版
2017/6/1