嫌韓増加、ミラー効果?メディアの影響? 共同調査から読み解く日韓(withnews)
 まず、相手国への印象が「良くない」という人は日本側が48%、韓国側が56%。「良い」は日韓ともその半分ぐらいの26%です。では、「良くない」と答えた人の理由は何でしょうか。

 複数回答で一番多かったのは、日本側は「韓国が歴史問題などで日本を批判し続けるから」(76%)。韓国側は「韓国を侵略した歴史について正しく反省していないから」(80%)でした。

 調査結果を21日の記者会見で発表した言論NPOの工藤泰志代表は、これを「ミラー効果」と呼びました。韓国人を嫌う日本人が多いのは、日本人を嫌う韓国人が多いと思って、鏡のように反応してしまうからだという説明です。

 ただ、会見に同席した東アジア研究院の孫洌・延世大院教授は「それは本当の韓国人の姿でしょうか」と疑問を示しました。実際、4年前と比べると、韓国側で日本を「良くない」と思う人が76%から20ポイント減っています。それでも日本側で韓国を良くないと思う人は37%から10ポイント増えています。

 2人がともに指摘したのは、メディアの影響でした。相手国についての情報源を複数回答で聞くと、両国とも「自国のニュースメディア」が9割超でダントツ。「自分を嫌う相手」がメディアを通じて間接的に印象づけられるというわけです。

 旅行などで相手国を訪れた経験のある人の方が好感度が高まるという調査結果も示されました。韓国人の日本訪問者が増え、日本人の韓国訪問者が減少傾向にあることとあわせて考えれば、最近のお互いへの印象の変化が説明できると工藤代表は指摘。「お互いに訪問したり、知人がいたりする直接交流が盛んになることで、相手国への感情も変わってくる」と話しました。
(引用ここまで)

 4年前に比べると「韓国を良くない」と思う日本人は37%→48.6%に上昇。
 この1年だけでも44.6%→48.6%と上昇傾向。
 これについて日本側の代表は──

「いまの日本人は『韓国人は日本人を嫌っている』と思っている。だから韓国人を嫌ってしまっている。

 ……と、解説。
 さらに韓国側の研究者は「日本人の思っている『日本人を嫌っている韓国人』というのは本当の姿か」と疑問を呈している、と。
 実際の韓国人というのは違うのではないか、直接的に触れあうことでまた意識は変わるのではないか……という話。

 まあ、嘘ですね。
 「日本を良くないと思う韓国人」が4年前の76%から20ポイント減ったから、韓国人は日本人を嫌ってないっていうこと自体がまず無理。過半数超えているだろうに。
 「不可逆的に解決された」問題を蒸し返しているのは誰か。
 安寧が保たれるべき大使館の前に慰安婦像を置き、デモを続けているのは誰か。
 大統領候補となろうとしている人物が「日本は敵性国家」とか言っている現実はどうするのかってことですよ。


 そして個人対個人で触れあえば……なんてのも、実は危険な思想なのですよね。
 たとえば韓国に行って10人なり20人の韓国人と直接対面して意見を交換したとして、それが5000万人の韓国人の意見を代表するものにはならない。
 ソウルのキム某さんが「日本大好きです」って言っていたとして、釜山の慰安婦像前で「I LOVE JAPAN」って言っているそれが韓国人総体の意見にはなり得ないってことですよ。
 国と国の関係を個人対個人からはじめなければならないというのは一種危険な考えなのです。
 そうしない人間は非国民扱いでもするんですかね。
 その突き詰めた方式が統一教会の集団結婚式ですよ。個人の思想の自由を認めないのと一緒ですから。

 彼らは「日韓友好が真の姿だ」とか「日韓親善が本来の形」と考えているから、この数字の成り立ちに文句をつけたくなるのでしょう。
 ですが、そんな軛から外れて「ただの隣国である」という前提に立てば、こんな数字なんてどうでもいいことなのですよ。

 日本人が韓国人を嫌いであろうと好きであろうと構わない。
 逆に韓国人が日本人を嫌いであろうが好きであろうが構わない。
 その総体的な意識の結果がどうであろうと構わない。
 ただの隣国であり、マネージされた関係性を保ち続けるだけ、という立場になることができれば逆に多くの利益を共有することもできると思うのですけどね。

 ま、確実にいえるのは旧来の日韓関係は完全に間違っていた、ということです。
 あれは韓国人をバカにしすぎていましたから。
 しかし、調査主体が「ミラー効果だ」とか「日本人の思っている韓国人像は間違っている」とか言っちゃうのどうなんですかね(笑)。

データの罠 世論はこうしてつくられる (集英社新書)
田村秀
集英社
2006/9/20