「『勤労』は日帝残滓」 韓国与党議員が言い換え法案発議(朝鮮日報)
【社説】「勤労」を「労働」と言い換えて問題が解決するのか(朝鮮日報)
 与党「共に民主党」の第2政策調整委員長を務める朴光温(パク・クァンオン)議員は20日、全ての法律で「勤労」の代わりに「労働」という言葉を使用するよう定める法案を代表発議したと明らかにした。朴議員は報道資料を通じ「『勤労』は勤労挺身(ていしん)隊に由来する言葉であり、日帝時代(日本による植民地支配時代)の遺物だ」と説明した。

 名称修正の対象となるのは、勤労基準法、勤労福祉基本法など計12件。法案が通過すれば「勤労」という単語が付く法律案の名称は全て「労働」に変わる。また、内容も例えば「勤労者」は「労働者」に、「勤労時間」は「労働時間」に変わる。

 朴議員は「国際労働機関や世界の立法例でも『勤労者』という用語は使っておらず、漢字文化圏である中国・台湾・日本の労働法でも使われていない」として「『労働』は対等の位置での能動的な行為を指すが、『勤労』は忠実で勤勉という意味が強調されており、受動的で雇い主に従属するという概念がある」と指摘した。
(引用ここまで)
朴議員は法改正の理由として「勤労という言葉は日帝時代(日本による植民地支配時代)の遺物だから」と説明している。雇用労働部(省に相当)の金栄珠(キム・ヨンジュ)長官も「(勤労者を)労働者に見直したい」とすでに発言している。 (中略)

韓国社会における今の問題は「労働」か「勤労」かではなく「仕事」と「雇用」をいかに守り、そして増やすかという点だ。言葉だけを100回見直したとしても、労働分野をはじめとする社会の構造改革が行われなければ、雇用はいつまでたっても改善しない。

今の問題の核心は時代遅れとなった労働市場と労使関係をいかに改革するかであり、それによって雇用を増やし経済を再び成長させなければならない。ところが韓国における労働問題は旧態依然のままであり発展途上国型だ。スイスの国際経営開発研究所(IMD)は韓国の労働市場を世界で52位、労使関係を62位と分析しており、国際的に比較しても非常に遅れていることをすでに指摘している。 (中略)

過保護を受ける上位10%の大企業正社員と、疎外された残り90%の中小企業社員や下請け企業の労働者という二重構造をこのまま放置しているようでは、韓国における労働問題はいつまでたっても解決しない。これと関連して周氏は「政府は大企業労組の既得権には手をつけられず何もできていない」とも指摘する。労働改革という根本問題を放置し、言葉だけをまずは見直すという発想は、すでに誰からも忘れられた大統領執務室の「雇用現況板」と同じく、単に見せることだけが目的と言わざるを得ない。
(引用ここまで)

 「勤労」と言う言葉が「勤労挺身隊に由来している」ってそれどこの日本語(笑)。
 「従軍慰安婦」の話でも、アリアナ・グランデのコンサートでも嘘だろうとなんだろうと言ったほうが勝ちという声闘文化がひょこひょこ顔を出すのは面白いところですね。

 さて、朝鮮日報の社説は「勤労を労働と言い換えたからどうだというのだ、それよりも韓国の労働環境にはやることが山ほどあるのではないか」というもの。
 まあ、そりゃそうで正論としか言いようがないのですけど。
 そういうことができないからこそ、言い換えをやっているのですよ。

 非正規雇用を正規雇用に切り替えると宣言したら、非正規の時点での首切り連発
 最低賃金を上げたら企業は海外脱出(そしてそれを封じるような「お願い」連発)。
 小売店は無人化で対応
 そもそも最低賃金をもらっていない層も山ほどいる。
 だけども、労働組合のいうことはなんでも正義

 こんな状況の中でできることといったら、言い換えくらいなものなのですよ。
 現実的な処方はまったく出せないから、こうやって理念だけ戦わせてお茶を濁すしかないのです。
 ムン・ジェイン政権下での5年間で最大の功績がこの勤労から労働への言い換えだった、なぜならなにも悪化させなかった……なんてことになりかねないくらいですね。