GMのインド撤退、ルノーの脱フランス…韓国自動車業界「他人事ではない」(中央日報)
ゼネラルモーターズ(GM)が韓国から撤退する暗い未来を暗示するシグナルがもう1つ増えた。最近、GM米国本社がGMインド社長のKaher Kazem氏(46)を新しい韓国GMの社長兼CEO(最高経営責任者)に選任したのだ。金融監督院によると、韓国GMは昨年5312億ウォン(約512億円)の営業損失を記録した。2014年と2015年にもそれぞれ1486億ウォン、5944億ウォンの営業損失を出しており、2014年から3年間の営業損失規模を合算すると1兆2741億ウォンに達する。

偶然にも、Kazem氏の出身地であるオーストラリアと直前まで赴任していたインドの2カ所はともにGMが2010年代に入り市場から撤退した地域だ。Kazem氏はインド赴任から1年5カ月経ったことし5月、「シボレー」ブランドを年内に撤退させると明らかにした。当初、GM本社はグジャラート州ハロルに位置した生産工場まで中国自動車メーカーの上海汽車(SAIC)に売却しようとしたが、両者が考える価格の差が大きいためひとまず販売部門から整理することにした。

2013年、オーストラリアからの撤退を皮切りに、GMは2014年インドネシア工場撤退、2016年タイ・ロシア生産中断、ことしはオペル売却、南アフリカ共和国でシボレー撤退などを順に進めている。産業研究院のイ・ハング上級研究委員は「GM本社経営陣の立場から見ると、高額な人件費などで生産競争力が落ちる韓国GMはこれ以上魅力的な生産基地ではない」として「過去にオーストラリアからGMが撤退したように、魅力が落ちればいつでも撤退する可能性があることを心に留めておかなくてはならない」と述べた。 (中略)

中央(チュンアン)大のイ・ナムソク教授(経営学)は「正規職労組が知識人の後援で高い賃金を受け取っている間、国内自動車産業がフランスやイタリアなど南欧諸国の沈滞ルートと類似のパターンを辿っているのではないかという恐れがある」とコメントした。政界とメディアの後援を受けた強硬な労組が生産性に比べて過度に高い報酬を受け、その結果車両価格の競争力が落ちた完成車メーカーが倒産の危機に陥り公的資金が投入されるが、依然として法的・政治的に高賃金体系を解決できずラインを海外に移転するという構造だ。 (中略)

ルノー−日産アライアンスの本社は、現在フランスではなくオランダ・アムステルダムにある。2009年の世界金融危機当時、解職された労働者(366人)に追加年金(3万ユーロ)を支給しなければ完成車組立工場を爆破すると脅迫したフランス特有の強硬な労組のせいだ。同年、フランス政府が公的資金60億ドルを支援して懐柔策を講じたりもしたが、ルノー−日産は新規生産ラインをすべて海外に移転した。 (中略)

韓国の自動車産業でもフランスのような事態が十分広がりうるという分析が出ている。相対的な高賃金が続く場合、韓国での大量生産は難しくなるためだ。先月14日、現代・起亜・韓国GM・ルノーサムスン・双竜など韓国完成車5社は「起亜車の通常賃金判決によって約3兆ウォンの追加人件費負担を背負うことになれば、国内生産を減らして人件費の負担が軽い海外に生産拠点を移転する方向で検討するほかない」と明らかにした。
(引用ここまで)

 オーストラリアからは三菱、フォード、GMと撤退が続いて、今年中にはトヨタも工場から撤退の予定です。
 これでオーストラリアからは自動車製造工場はすべてなくなり、自動車に関しては輸入するだけの国となったわけですね。
 そもそも部品製造の企業が順次撤退していて、オーストラリアで工場を経営する旨みがまったくなくなっていたので当然といえば当然なのですが。
 賃金が高騰しているオーストラリアではやむを得ないところでしょう。
 「オーストラリア発の自動車企業」というものはなく、帰属意識が希薄だったというのも原因のひとつではあるかもしれませんね。

 その一方でフランスも異常なくらいに労組が強い国でして。
 F1のフランスGPがトラックドライバーによるストライキの道路閉鎖で中止になるんじゃないかというようなこともありましたね。
 フランスはとにっきも空港からのバスがストで出ないっていうのが1話にありましたっけ。
 記事にもありますが、極左というかもはやアナーキストなんじゃないかっていうほどの過激さがウリで、自分らの要求を通すためであれば工場のひとつやふたつぶっ壊しても構わないというような輩がけっこういます。
 ……まあ、逃げますわな。

 さて、振り返って韓国。

・充分に労組が強い。
・労働争議では破壊行為も辞さない。
・賃金は異常に高い。さらにこれからも高くなることは確実。
・外資でどうしても韓国で製造する必要はない企業もある。

 これらの条件を満たしていても、黒字が続いていればまだ別ですが。
 GM韓国のように3年で数千億円規模の赤字を垂れ流しておいてそれでもまだなお賃上げ要求しているところから撤退しないわけがないですわな……。
 それに加えて「通常賃金判決」で数千万円のコスト追加になる可能性があり、かつ「そんな判決が下れば海外脱出する」って宣言したら政権から圧力が加えられるような国でもあるのです。
 ……まあ、逃げますわな。

ガンダムビルドファイターズ GMの逆襲