北朝鮮にはもう、対話など必要ない(日経ビジネスオンライン)
 すでに宣言していたことですが北朝鮮は今後、核・ミサイルに関する交渉には一切、応じないと思います。「中国と同様の核保有国だ。それを破棄せよとは何事だ」という理屈です。

 この期に及んでも「北朝鮮と対話せよ」と言う人がいます。状況を完全に見誤った主張です。こちらが対話したくても、北朝鮮にその必要がなくなったのです。
(引用ここまで)

 日経ビジネスオンライン連載中の「早読み 深読み 朝鮮半島」の緊急更新。
 鈴置氏が冒頭で語っている、これこそが核心でしょうね。
 今朝のエントリで「アメリカと対等に外交で渡り合っている」と書きましたが、この地位こそを北朝鮮は求めていたのでしょう。
 国内経済もなにもかもを犠牲にして核開発と弾道弾ミサイルの開発を続けてきたのは、この地位を得るため。米中と対等の立場でものがいえる状況を作り出すためだったのです。

 ICBMに搭載できるほどに小型化できているのかとか、ICBMのほうでも再突入能力は獲得していないんじゃないのという疑惑はありますが。
 水爆の核実験に成功し、ICBMの打ち上げにも成功している以上、その能力を獲得しているという前提で戦略を書き直す必要があるのです。
 中国やロシアがSM-3やTHAADミサイル、パトリオットミサイルのPAC-3の実際の実力は分からないながらも、それに喧伝される能力に対応しなければならないように。
 実際にPAC-2やイスラエルのアイアンドームは有効であったので、ミサイル防衛はできるという前提に立つべきでしょうけどね。

 ついでにいえば、これだけ北朝鮮は弾道弾をバンバン打ち上げているので、トライアルアンドエラーを重ねて失敗部分を把握し、かつ改良できているということでもあるわけです。決して侮ることはできません。
 重ね重ね、20年前にカーター元大統領に出しゃばらせるべきではなかったんだよなぁ……。

 北朝鮮の核を擁護するために「パキスタンやインドにも核兵器を持たせたじゃないか」という輩もいるのですが、インドもパキスタンもあからさまに「ワシントンを火の海にしてやる」というような発言をしていませんし、そもそも世界に敵意を向けてきている国ではなかったのですよね。
 まあ、中印はかなりきな臭いことになっていますが。
 つまり、核保有国と見做せというのであれば、北朝鮮はその言動に「大国」としての責任が伴うことになるのです。
 そのあたりを理解しているのかどうか……。
 また軽々しく「どこそこを火の海にしてやる」って軽くチャーハン作りくらいのつもりで言って、トランプ大統領に言葉尻を捉えられたりしなければよいのですけどね。