徴用工訴訟問題「大法院判決を尊重」…韓国外相(読売新聞)
韓国の康京和外相は11日、ソウルで行われた外国メディア記者団との記者会見で、韓国人元徴用工の訴訟問題について「大法院(最高裁)の判決を尊重しなければならない」と述べた。

 判決が出た場合の韓国政府の対応については「判決によってどのような案が可能か検討すべきではあるが、今立場を表明するのは適切とは思えない」と述べ、含みを残した。
(引用ここまで)

 ムン・ジェインに続いてカン・ギョンファも徴用工裁判について「大法院の判決に従う」という見解を公にした、ということですね。
 8月に楽韓Webでは「日韓関係を根本から破壊する時限爆弾である」という話を書きましたが、どうもピンと来ていない人が多いイメージです。

 まあ、それなりにディープな韓国ウォッチャーでもこの危機を認識できていない人がいるくらいなので、当然といえば当然かもしれませんが。
 韓国では徴用工に対して賠償金がもらえるというのは詐欺の定番。
 テレビに出て「こういう話には詐欺が多いので決して手付金などを払わないでください。うちの団体なら安心ですが」なんてコメントしていた本人が詐欺容疑で逮捕されるとかカオス状態。
 逆にいえばそれくらい「徴用工に対して賠償金が支払われる」という話がポピュラーであるともいえるのですが。

 大法院で「三菱重工は元徴用工に賠償せよ」という話になったら、それがどのくらいにまで膨れ上がるか分からないのですよ。
 どのくらい日本側でこれを危惧しているかというと、日経新聞がこんな社説を書いてしまうくらい。

韓国は徴用工問題蒸し返すな(日経新聞)
 文大統領は就任100日の記者会見で徴用工問題に触れ、「両国間の合意は個人の権利を侵害できない」と表明した。韓国では最高裁(大法院)が2012年、徴用工の請求権は今も効力があると判断しており、これを「政府の立場」として追認するという。

 そもそも日韓両国が1965年の国交正常化の際に結んだ請求権協定は、請求権問題は「完全かつ最終的に解決された」と明記している。このため両政府ともこれまで、徴用工問題は解決済みとの認識を原則として共有していた。

 韓国は盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権下の2005年、日韓の請求権協定には徴用工問題も含まれ、賠償を含めた責任は韓国政府が持つべきだとの政府見解もまとめている。当時、大統領首席秘書官だった文氏もこれにかかわった。

 にもかかわらず、従来の政府の立場を覆し、国家間で締結した条約や協定を軽視するような今回の発言は決して看過できない。(中略)

 仮に最高裁で日本企業への賠償命令が確定するようなら、在韓資産の差し押さえなどに発展しかねない。経済のみならず日韓の協力関係に深刻な打撃を与えるのは必至だ。文大統領にはもっと慎重な外交のかじ取りを願いたい。
(引用ここまで)

 先月17日の就任100日会見における「日韓基本条約で徴用工への賠償まで解決したというのは理屈に合わない」という発言を受けての社説です。
 あの日経新聞が懸念を表明してしまうほどの中身なのです。
 本気で日韓関係、特に経済関係が完全破壊される可能性がある、ということなのですよ。

 これをやることで韓国人は感動に打ち震え、「これこそが積弊清算! これでこそ我々の大統領だ!!」となるでしょうが、実は総合した勘定では絶対的に韓国が不利になるという諸刃の剣。
 「韓国人は国家間の条約すら政権が変われば破棄するのだ」というコリアリスクを遍く天下に知らせることになるのです。

 ムン・ジェインは支持率が下落したときの伝家の宝刀として抜くのか、それとも時限爆弾のカウントを進ませずに寝かせたままでおくのか。
 これほどまでに「徴用工裁判が〜」と言ってしまっている以上、大法院にも判決を出させるよう促すと思うのですが。

 大法院が日韓基本条約を破棄するような判決を出せるのか……というか、実際にはもう出しているのですが。それを追認するのか。
 ちょっと表現が難しいほどの大きさの危機がそこにはあるんですが。
 ムン・ジェインの世離れした感覚では理解してもらえないかもしれませんね。

ムン・ジェインの日韓基本条約を破棄する方向性についてはシンシアリーさんも書かれていますね
韓国人による末韓論 韓国人による恥韓論シリーズ (扶桑社BOOKS新書)
シンシアリー
扶桑社
2017/8/31