1919年? 1948年? 大韓民国の建国めぐり論争(中央日報)
文在寅(ムン・ジェイン)大統領が今年の8・15演説で「2年後の2019年は大韓民国建国と臨時政府樹立100周年を迎える。来年の8・15は政府樹立70年」と規定した。建国は1919年であり、1948年は政府樹立ということだ。 (中略)

大統領が保守か進歩かによって大韓民国の建国の時点は変わる。文大統領は1919年を、朴前大統領、李元大統領は1948年を支持した。これは陣営を分けて相手を排除する基準となった。最近、パク・ソンジン中小ベンチャー企業部長官候補が「1948年の建国を擁護する歴史観を持ち、ろうそく精神に合わない」という理由で与党の共に民主党から辞退を求められた。 (中略)

建国をめぐる論争は2000年代の産物だ。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権当時の2004年、韓国近現代史の教科書が左寄りという事実が伝えられながらハンナラ党が集中的に問題を提起し、ニューライト(新保守)運動につながった。このため学界を中心に「国民に実益のない論争を自制しよう」という声が高まっている。政界が介入するより研究を通じた共感を形成していこうという趣旨だ。康元沢(カン・ウォンテク)ソウル大教授は「建国は一つの時点ではなく過程」とし「どちらか一方に並ばせるのは消耗的で分裂的なことだ」と述べた。しかし文大統領の「1919年建国」主張で歴史教科書改訂作業が始まった。「過去」をめぐる現在の争いが再現されている。
(引用ここまで)

 この「韓国建国年論争」は韓国の建国が1919年であるか、1948年であるかを越えてイデオロギー論争になっている、というのがこの記事の主眼。
 ムン・ジェインをはじめとした左派は李承晩の建国した1948年を否定するために、1919年建国説を強弁しているのだ、ということですね。

 しかし、さらにそれを越えたところに1919年派の目的はあると考えています。
 去年、まだパク・クネの弾劾騒ぎは影も形もなかった頃、ホサカ・ナオキ教授が「日本政府は韓国との友好を考えるのであれば大韓民国臨時政府の存在を認めよ」という趣旨のコラムを発表したことがあります。

 その際に楽韓Webでは「この『大韓民国臨時政府を認めよ』という話は究極的に日韓基本条約を破棄する方向に向かう話なのだ」というように述べました。
 この主張というものはすなわち──

・現在の大韓民国は臨時政府からリニアにつながっているものだ。
・「安重根は大韓民国の士官であり、テロリストではない」
・「青山里戦闘は韓国の大勝利で終わった」
・「大韓民国臨時政府は戦勝国である」
・「併合はもはや無効である」ではなく、日韓併合は強圧下で違法に行われたものである。
・1965年に軍事政権によって結ばれた日韓基本条約は偽りの条約である。
・大韓民国臨時政府を継承した真の大韓民国と基本条約を結び直す必要がある。

 といった、韓国の建国神話をすべて受け入れろ、という話につながるのです。
 その根源にあるのは「1919年建国説」なのですね。
 そして、こういった話につながるコラムを執筆したホサカ教授は、対日外交ブレーンとして大統領選挙中にムン・ジェイン陣営に所属していました。

 韓国は1919年に建国したのであり、1948年に建国したわけではない。
 日本から見ると「なにをわけの分からない論争をしているのやら」と傍観してしまいそうですが、根底にはこういう野望が隠れている可能性があるのです。
 ……考えすぎであればいいのですけどね。