韓経:韓国の対中国投資が急減(中央日報)
韓国企業の中国撤退が加速 THAAD報復長期化で(聯合ニュース)
韓国企業の対中国投資が今年に入って急減していることが分かった。THAAD(高高度防衛ミサイル)配備をめぐる中国の経済報復が6カ月以上も続いているからだ。

韓国銀行(韓銀)の『海外経済フォーカス』によると、今年1−7月の中国に対する韓国の直接投資規模は前年同期(31億1000万ドル)比43.7%減の17億5000万ドルだった。これは同じ期間の欧州連合(EU、−1.2%)、日本(−3.7%)、米国(−37.5%)など、他の主要国の対中国直接投資減少幅に比べてはるかに大きい。

韓銀は「韓中間のTHAAD問題」が最も大きな原因だと分析した。「中国のTHAAD報復の余波で中国内の反韓情緒が広がり、韓国企業の中国投資心理が冷え込んだ」という説明だ。例えばロッテグループは営業中断事態を迎えた中国内のロッテマートを売却することにした。

さらに中国の外国人投資誘致政策が変わった点も影響を及ぼしたと、韓銀は分析した。中国政府はグローバル金融危機以降、エネルギー過多消費品目や環境汚染誘発品目に対する外国人の直接投資を制限する一方、先端製造業とサービス業投資は受け入れる傾向を強めている。
(引用ここまで)
 THAAD配備用地を提供した韓国ロッテグループは、中国の大部分の店舗が営業停止に追い込まれたスーパー「ロッテーマート」の撤退を決めたほか、系列会社の構造調整を進めている。

 同グループは現在、中国に流通、製菓、飲料、化学など系列会社22社が進出している。ロッテ関係者は「ロッテマート以外の撤退は考えていない」としながらも、「事業効率を高めるため現地の人員削減などの構造調整は検討中」と話した。

 だが、収益が悪化している傘下のロッテ製菓とロッテ七星飲料の現地法人を売却するのではないかとの見方も出ている。(中略)

 ロッテ以外の韓国企業も対応に迫られている。

 スーパー大手のイーマートは先ごろ中国撤退を表明した。中国で順調に成長していたホームショッピング大手のCJオーショッピングも事業の縮小などを検討している。

 中国の製菓市場でシェア2位を誇る製菓大手のオリオンは今年上半期(1〜6月)の営業利益が前年同期比64%急減し、現地の契約職の従業員を2割削減した。
(引用ここまで)

 記事に書かれているもの以外にも中小の製造業は逃げおおせるタイミングを見計らっているとのこと。
 クムホタイヤは3つある工場を全部売却して中国市場から撤退する模様。

 2012年くらいからこっちくらいのここ何年か、傍らから見ていても「なんでそこまで?」って思うくらいに韓国企業は中国への投資に偏重していました。
 2015年には香港、シンガポール、台湾といった中華系国家に次いで4位で40億ドル、2016年はさらに台湾を抜いて3位、47億ドルと世界トップクラスに躍り出ています。もはや取り込まれている香港を除けばシンガポールに続いて2位。
 日本は2016年にはマカオについで7位。チャイナリスクを過大に見積もりすぎているという批判もありますが、投資先を東南アジア・南アジアに分散しつつ、国内に戻りつつもあるというところ。

 韓国の場合2016年は後半にTHAAD配備を決定して葛藤がはじまったにも関わらず、この金額でしたからね。
 2016年前半で直接投資額は日本を超えていて、楽韓Webでも「これは中国から足抜け不可能だわ」というエントリを書いていましたっけ。
 企業が決めた投資計画を急に止めることはできないということもあるでしょうが。

 ここまで投資してきて、いきなりほぼ半額になるまで減るっていう泥縄具合。
 パク・クネが天安門に上って悪のスリーショットを撮られて「中韓関係はもはや盤石だ」みたいな状況から、たったの1年ちょっとでこれですからね……。
 自由経済と統制経済の間にある中国の闇に呑まれたって感じです。

 特にヒュンダイ・キアは「生産地としての中国と共に消費地としての中国」に過大に期待していた感があります。
 265万台の生産能力に対して、販売数は130万台にも満たないとの予測がありましたね。
 反日デモで日本車が壊されたように、韓国への不満が高まる中では韓国車を買うのは危険だという判断がされているのでしょう。
 ひとつのバスケットに卵を詰めこむな……か。

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朝倉 智也
PHP研究所
2016/5/18