【コラム】中国の対韓報復は地政学的ゲームだ(朝鮮日報)
米国、韓国洗濯機に「税金爆弾」?…韓国政府・業界関係者が対策会議(中央日報)
米韓、FTA再交渉で一致=トランプ政権が圧力(時事通信)
わずか2年前の今ごろ、韓中関係は「これ以上ないほど良好」とされていた。2015年9月3日、当時の朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が習近平国家主席と並び、天安門の城楼に登ったことが契機だった。中国が軍事的に大国となったことアピールするために開いた「抗日戦争勝利・世界反ファシスト戦争勝利70周年記念行事」だった。米国、日本、欧州などの首脳は中国の招待を受け入れなかった。朴前大統領は西側の民主主義陣営から唯一出席した首脳だった。 (中略)

 しかし、結果的に賭けは失敗に終わった。中国は10カ月後、韓国政府による終末高高度防衛ミサイル(THAAD)配備決定を問題として、全面的な報復に乗り出した。軍事技術的な面で見れば、THAADのミサイルやレーダーは中国にいかなる影響も与えない。北朝鮮のミサイル攻撃から在韓米軍の戦略資産を守るための最小限の防衛手段にすぎない。中国もそうした事実を知らないはずはない。それでも韓国がまるで大逆罪でも犯したかのように責め立てている。

 今回北京で聞いた話は、中国が韓国に裏切られたという感覚を抱いたことが、強硬な報復を行う重要な理由だという点だ。THAAD配備決定直前に北京入りした韓国の首相がTHAAD配備の可能性について明確に答えず、その直後に配備がなされたことに対し、中国の指導部が怒ったというのが定説のように固まっている。 (中略)

 結局中国が現在韓国を相手に行う報復は、米国を狙った巨大な地政学的ゲームだというのが北京の外交関係者の結論だ。東アジアで覇権的地位をめぐり、そのゲームの素材として、韓国のTHAAD配備を問題視したとの見方だ。THAADが問題の全てではないため、出口はなかなか見つからない。北京で会った学者は「韓中関係がTHAAD報復を超え、さらに険悪な時期に差し掛かっている」と述べた。韓国を見本として選択を強要する中国にとって、現時点でその計画を見直す理由はないからだ。
(引用ここまで)
米国際貿易委員会(ITC)が5日(現地時間)、「サムスン電子とLGエレクトロニクスの洗濯機が自国の産業に深刻な被害を及ぼしている」と判定した。

セーフガードとは、特定品目の輸入が急増した場合、不公正行為でなくとも自国の産業に被害が発生したりその恐れがあると判断されれば発動できる緊急輸入制限をいう。

こうした判定を受け、19日に開かれる救済措置公聴会では関税賦課、輸入量制限など具体的な制裁措置が議論され、12月4日までに被害判定、救済措置勧告を含む報告書がトランプ米大統領に提出される。トランプ大統領がこれを承認すればセーフガードが発動される。
(引用ここまで)
米国と韓国は4日、両国の自由貿易協定(FTA)再交渉の是非を協議する第2回会合をワシントンで開いた。韓国政府は会合後、「米韓はFTA改定の必要性で一致した」と表明。「改定交渉開始に必要な手続きを着実に進める」と説明した。貿易不均衡是正を掲げるトランプ米政権は、韓国に協定改定に向けた再交渉を迫っていた。
 米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表も「公正かつ互恵的な貿易につながる改定に速やかに携わるため、韓国との関係強化を望んでいる」とした声明を発表した。
(引用ここまで)

 アメリカは韓国の洗濯機に対してセーフガードを発令。
 米韓FTAの再交渉に突入。

 中国はTHAAD配備への報復を緩めることなく、国慶節でも観光客半減。
 ロッテマートは中国から撤退。化粧品会社は株価下落の一途。中韓通貨スワップ協定は延長される兆しなし。

 でもこれ、韓国が米中両国から最大の利益を得ようとして、あっちにふらふらこっちにふらふらして得られた結果なのですよね。
 アメリカ側は「やつらは軍事同盟を組んでいるのに、なぜ天安門の抗日戦勝軍事パレードに国家元首が参加しているのだ?」って話になる。日本のメディアを通じて揺さぶりまでかけたにも関わらず。通商面でも米韓FTAを組めば大人しくなると思ったら、関税撤廃しているのに政府が為替介入してくる始末

 中国からして見れば、抗日戦勝軍事パレードの席次をロシアに次ぐ席にしたにも関わらず、中国の意向を無視してTHAADミサイルを配備するという愚行を犯している。
 駐韓中国大使が「THAADミサイルを配備したら中韓関係は一瞬で崩壊する」と警告していたにも関わらず。

 アメリカからは同盟国として理解しがたい行動を続ける国と映り、中国からは冊封国なのに命令を聞き入れない国と見られている、わけですね。
どちらからも裏切り者扱いで、疎まれる存在と化している。
 これがユン・ビョンセがいうところのモテモテ韓国の流れ着く先だったということになりますかね。
 これまでだいぶ、改善しようと思えばできる機会はあったと思うのですけどね。

我が名は秀秋
矢野隆
講談社
2015/9/30