【社説】低金利パーティーは終わった…不動産・家計負債の集中管理を=韓国(中央日報)
いよいよそれが始まった。8年間の超低金利パーティーが終わり、激しい利上げの津波が押し寄せている。きょう、政府が家計負債がさらに増えないように負債管理を強化して脆弱階層の融資償還を支援するという内容の家計負債総合対策をまとめる理由だ。昨日の党政協議によれば、政府は来年1月から総負債償還比率(DTI)に既存の住宅担保融資まで含め、多住宅保有者の資金源を引き締める新DTIを導入し、下半期にはすべての債務の元利金償還額を入れる総借金元利金償還比率(DSR)の適用時期を1年操り上げて導入することにした。 (中略)

韓銀はことしの金融通貨委員会を来月にあと1回だけを残している。早ければ年内、遅くとも来年1月まで利上げの秒読みに入るものと見る必要があるだろう。

国内でも利上げのシグナルが出ると金融および住宅市場が急速に反応している。都市銀行の住宅担保融資の金利は今月に入り、5%台に入った。ソウル江南(カンナム)にマンションを購入することで2億ウォン(約2008万円)を借りたとすれば、融資金利が年間1%ポイントだけが上がっても利子の負担は年間200万ウォンが増える。しかも、利上げはまだ始まったばかりだ。米連邦準備制度理事会(FRB)は再来年まで基準金利を最大3%まで引き上げるものと予想している。住宅市場は緊張し始めた。一昨日まで10月マンションの取引量は1年前と同期間の20%水準に大きく下落した。

このような状況から見ると、政府の今回の対策は手遅れた。家計負債が国内総生産(GDP)の92%規模に増える間、政府は手をこまぬいてきた。朴槿恵(パク・クネ)政府が大きく緩和した融資規制を再び引き締めるタイミングを逃した後遺症をそのまま受けることだけが残っている。

政府は急激な金融緊縮にともなう全方向での衝撃に徹底して備えなければならない。懸念されるのは利上げが本格化すれば、低信用・低所得債務者が体験する資金繰り難だ。特に、3カ所以上の金融会社から融資を受けた390万人の多重債務者の管理は非常事態になっている。彼らは1人当たり1億1592万ウォンずつ負債爆弾を抱え込んでいる。もはや緊縮の苦痛を覚悟しなければならない。だが、利上げが金融システムのリスクにつながるのは徹底して防がなければならない。日本でも金利上昇期に融資の総量規制が重なり、住宅価格が急落して「失われた20年」が始まった。金東ヨン(キム・ドンヨン)経済チームの危機管理能力が問われている。
(引用ここまで)

 さて、ついにこのときがやってきましたね。
 アメリカの出口戦略に伴う、韓国での利上げ。
 この数年というもの、低金利と不動産融資の規制緩和で建設関連バブルを膨らませてきたのです。
 もはやそれ以外に景気牽引策がなにもなかったというのも実際なのですけどね。

 かつ、パク・クネ政権は去年の10月頃から今年の3月にかけての半年以上にかけてまともな政策を出すことができなかった。
 国会による弾劾と裁判所による弾劾の承認だけが政局のすべてであって、政策金利なんかどうでもよかったし、アメリカの出口戦略に対して有効な手立てなんて必要なかったのですよ。
 パク・クネが弾劾され、ムン・ジェインが大統領に就任することですべて解決するはずでしたからね。

 この弾劾に明け暮れていた半年間でまともな出口戦略対応策がひとつかふたつだけでも建てていられたら、その後のバブル継続を防いで、ソフトランディングもあり得たかもしれないのですが。
 2016年2Qには不動産による経済成長への寄与率が50%3Qには70%を上回りました
 ムン・ジェイン政権に期待する市場はさらに不動産バブルを膨らませた(2017年1Qの経済成長への寄与率100%!)のですが、7月8月と不動産への融資規制を敷いたことで今月のマンション取引額は前年同期比の20%(1/5!)にまで落ち込んでいます。

 米FRBは株式市場に対しても動向を注視しながら利上げを行うと思われているので、それほどまでの急速な利上げはないであろうとされているのが唯一の安心感が残る部分ではありますか。
 それでも、利上げしなければ韓国から資本逃避がはじまる。利上げすればGDP比で92%と育ちに育った韓国の家計負債が一気に膨れ上がる。
 なお、自営業者の借金はこの中に含まれておらず、これを家計負債に組み込むと余裕でGDP総額を突破しています。

 ちなみに不動産融資で変動金利を選択しているのは70%以上。これは新規融資でそうであったということなので、実際の総額に対してはどのくらいかは不明ですが、おそらくは全体でもそうは変わっていないと思われます。
 楽韓Webでは5年前から「不動産が危険だ、韓国経済にとって内需を破壊する爆弾となり得る」という警告をしてきました。
 ついに炸裂するのかもしれませんね。

山崎先生、将来、お金に困らない方法を教えてください!
山崎 元
プレジデント社
2017/9/14