学校に行ったので消えた我が家... 再開発ヴィラ家族壊滅的な(聯合ニュース・朝鮮語)
「あの経験のことは家族の誰も口に出さない。忘れたい悪夢ですからね。」

釜山市南区の4階建てのヴィラに住んでいたA(50)氏の家族の日常は、2016年のクリスマス翌日の12月26日から根こそぎ変わった。
この日、彼らが出勤・登校後にヴィラの無断撤去が進められ、わずか3〜4時間で4階建てのヴィラが消失したのだ。
再開発地域内のヴィラに住んでいたという理由だけで、彼らは家を失ったのである。

午後4時過ぎ帰宅して撤去事実を先に知ったAさんは、中学3年生の娘(15)と中学2年生の息子(13)に詳しい話をできなかった。
真冬の寒さの中に乗用車に二人の子供を乗せた後、管轄交番に行ってやっと被害者陳述調査を受けた。 (中略)

Aさんの家族は着の身着のまま放り出された。
近隣住民の家に一日お世話になったがサウナ、スパ、モーテルなどを転々としながら、厳しい冬を過ごした。 (中略)

奇襲撤去に対する捜査に乗り出した釜山南部警察署は、最近になって特殊損壊の疑いで施工会社の従業員のペク(39)氏と現場所長チェ(38)氏を容疑者として拘束して組合長のキム某(54)氏など7人を書類送検したと23日、明らかにした。
ペク氏らは昨年12月26日午前11時頃から午後2時頃までの再開発予定地域にある釜山南区ムンヒョン洞の4階建ての低層アパートをを掘削機で無断撤去した疑いを受けている。

警察は、彼らが7億4千万ウォンで購入予定だったヴィラを壊し、鑑定価格の3億6千万ウォンだけ与えようと、このような犯行を犯したものと見ている。
白氏などは撤去後、「売買交渉が終わったので撤去すればいいと思った」と言いつくろっていたが、住民が損害賠償請求訴訟を提起すると裁判所に3億6千万ウォンを供託した後、当初合意した売買代金を支払わずにいることが判明した。
このヴィラには当初6世帯が住んでいたが、2世帯は移住して当時4世帯の住民10人余りが住んでいた。
管轄南区庁は、問題の再開発地域の事業承認するかどうかを検討している。
(引用ここまで)

 この事件が起きたのは去年の年末頃。
 その頃、韓国における建設バブルがどのくらいすごいものであったかよく分かるエピソードですね。
 日本の1980年代後半〜90年代初頭の不動産バブルにおける地上げ屋……よりもすごいな、これは。
 まだ4世帯が住んでる低層アパート(韓国でいうところのヴィラ)をぶち壊して更地にしようとしてしまうっていう。
 記事のほうには瓦礫の山になったアパートの画像があります。
 ……うん、大胆だ。

 去年の12月といえば、FRBが1年ぶりに政策金利を0.25%上昇させた月。
 つまり、アメリカの出口戦略が明白になった頃ですね。
 韓国人の感覚としてみたら、「まだ急げば利上げまでに間に合う」といったところだったのでしょう。
 釜山南区は釜山駅のある東区の隣の区。具体的な場所までは分かりませんが、地価としては安くないところと思われます。
 そこで再開発を急ぐために、くそみそ整理をしようとしたのでしょう。
 あ、くそみそ整理というのは瓦礫の中になにがあっても(たとえ見つかっていない遺体があろうとも)、重機を入れて整理をしてしまう韓国の慣習のことを指します。
 三豊デパートとか、地下鉄放火の現場で行われていました。

 撤去してしまえばこっちのもんだとばかりやったのでしょうが、約束した金も払わずにやったんじゃそりゃ逮捕というオチにもなりますわな……。
 地上げはもっとスマートにやらなくちゃ。

バブル全史―週刊東洋経済eビジネス新書No.225
週刊東洋経済編集部
東洋経済新報社
2017/10/13