【コラム】政争の中で袋叩きにあった韓国宇宙開発(中央日報)
与党・共に民主党の朴洪根(パク・ホングン)議員は国政監査で前政権の月探査事業が研究開発分野の代表的な積弊だと主張した。間違った話ではない。朴槿恵(パク・クネ)政権は当初、2020年に月着陸船を送って月に太極旗(韓国の国旗)がはためくようにすると公言した。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権が定めた最初の政府案を5年繰り上げた計画だった。科学界も戸惑った。

最近、科学技術情報通信部は朴槿恵政権当時に出てきた宇宙計画を全面的に見直す作業を進めている。12月に開かれる宇宙委員会では韓国の中長期宇宙計画を修正・確定する。これを控えた宇宙分科委員会では甲論乙駁の真っ最中だ。こうした中、月面着陸目標を2020年と2025年でもなく2030年に先送りする方向で意見がまとまりつつあるという。青瓦台は2030年まで待つにはあまりにも長いため、来年10月に1段ロケットの試験打ち上げをした後、現政権の任期内に2段を利用した追加の試験打ち上げをしようという話をしている。科学界はまた当惑している。3段ロケットで試験打ち上げする場合、最初から3段型でする必要があり、1段、2段を別に試験するのは科学的に意味がない予算の浪費だと話す。

朴槿恵政権の月探査が積弊である理由は政治が科学を揺さぶったからだ。権力行使の誘惑は甘い。積弊をなくそうとする文在寅政権がまた政治論理で宇宙計画を揺さぶらないことを願う。
(引用ここまで)

 ま、確かに宇宙開発の前倒し、特に月探査計画はパク・クネの発案でした。
 公約の中で「2020年に月着陸船を送って、太極旗を月面にはためかせる」と宣言してましたね。月面で旗はためかないよ、っていう無粋な突っこみはともかく。
 ローバーで月探査を行う。
 ルナインパクター計画はNASAが韓国の技術力に恐れおののいて共同開発を申し込んだ。
 月インターネット(?)を世界で初めて開通させる等々の計画が華々しくぶち上げられていましたっけ。

 記事には早ければ2016年には月周回軌道に乗る探査船を打ち上げるだの、2018年には打ち上げるだのと夢のような計画があったものです。
 楽韓Webでも「ぷぷぷ」と苦笑しつつもそのスケジュールを追っかけたりしてましたね。
 でも、ムン・ジェイン政権になってすべてのスケジュールがご破算で願いましては。

 まあ……開発陣は救われたと言っていいんじゃないでしょうか。
 2段式のKSLV-2は当初予定では来月、変更されたスケジュールでも2018年10月打ち上げとかでしたからね。
 来年10月には1段ロケットの打ち上げをするんですって。15年前のKSR-3レベルに後退してますよ(笑)。

 KSLV-2はケロシンロケットでH-2の持っているマーケットをすべて奪うことになるだろうなんて中央日報の記事もありましたっけ。
 パク・クネのやってきたことはすべて否定するように動き続けてきたムン・ジェイン政権でしたが、これは正直正解でしょう。
 そもそもの計画すべてを見直してもいいと思いますけどね。
 ま、ネタ的には残念ではありますが。

世界はなぜ月をめざすのか 月面に立つための知識と戦略 (ブルーバックス)
佐伯和人
講談社
2014/8/20