【社説】文政権の素人外交、韓国人と米国人をばかにしているのか(朝鮮日報)
 韓国政府は中国を意識して三不政策を公表したが、そもそもこれ自体があまりにも戦略不在であり、しかも主権を放棄し、外交政策に自ら足かせをかけるアマチュア的な行動だった。当然米国もあからさまに不満を表明している。駐韓米国大使に就任する可能性が高いジョージタウン大学のビクター・チャ教授は「一国の安全保障政策において、将来の選択肢の1つとなり得るオプションを最初から排除することは国益にプラスにならない」と指摘しており、またかつて米国務省で韓国課長を務めた人物も「(韓国政府は)韓国人と米国人をばかにしているのか」とまで言って激高した。

 トランプ大統領来韓の際に発表された韓米共同発表文には「アジア太平洋」という言葉ではなく「インド・太平洋」という言葉が使われたが、後に韓国政府がこれを認めないとしたこともアマチュア的だった。同意しないのなら当然協議の時点で取り上げるべきではなかった。ところがトランプ大統領がソウルを出発すると同時に韓国政府は違うことを言い出し、それも外交担当者ではなく経済政策の補佐官が口にした。ここまでずさんな外交政策があってもよいものだろうか。

 近く文在寅(ムン・ジェイン)大統領と中国の習近平・国家主席との首脳会談が予定されているが、今韓国政府の目にはこのことしか見えておらず、首脳会談の席で習主席が不快感を示さないようにすることが全てに優先しているようだ。韓国は決して大国とは言えないが、かといって小国でもない。自らの信念と原則を守り、国益の優先順位をしっかりと見定めて政策を遂行していけば、どこの国も無視できない程度の国力は持っている。ところが今政府が行っている外交政策は、この持っているものまで勝手に捨て去ろうとするようなものだ。
(引用ここまで)

 あえていうならムン・ジェインの気分も分からなくはないですけどね。
 周辺国からどういう扱いを受けているか、チェックしてみるとこんな感じ。

 北朝鮮の核問題は日に日に重さを増している。
 中国からはTHAAD配備で圧迫を受けている。
 アメリカからは「おまえらは物乞いか」と叱責される。
 日本からは「日韓関係の1丁目1番地は慰安婦合意」と距離を取られる。

 外交的にもうどうしようもない。
 動きの取りようがないのですよ。解決の糸口すら見つからない。

 北朝鮮とは対話路線で行こうと思っていたのに一蹴されて、一顧だにされない始末
 中国からは「THAAD配備したら一瞬で中韓関係は終わりだって言ったよな?」とすごまれる。
 アメリカからは「北朝鮮へ圧力をかけようという時におまえはなにをしている?」と問われる。
 日本からは「日韓関係を適切にマネージしたい」と距離を取られる。

 この中でぱっと見で解決できそうなのって中国しかないのですよね。
 すべての言い分を受け入れればとりあえずTHAAD配備に伴う圧迫だけは外してもらえそう。
 その結果、主権を捨てて中国が言うとおりの「三不」を受け入れることになったわけです。
 一番なんとかなりそうなことをなんとかしたに過ぎないのですよ。最悪の形ですが。

 朝鮮日報は「アマチュア外交」って言いますけど、韓国人はそれを許容しているわけですしね。
 支持率も70%をキープし続けている。
 「日本とは同盟しない」って言っただけでNAVERニュースに10000を超えるコメントがついて、そのほとんどが絶賛なのですよ?
 朝鮮日報をはじめとした保守派はもう諦めろ。なにを言ってもおまえらはこの大統領を国家元首として掲げたままであと4年半行くしかないんだから(笑)。
 アメリカ対策もホワイトハウス内部にファンクラブがあるんだから大丈夫ですよ、きっと。

世界史で学べ!地政学
茂木誠
祥伝社
2015/6/15