【コラム】強大国の算法は違う…感情でなく冷静な外交を=韓国(中央日報)
20年前、韓国が国際通貨基金(IMF)に救済金融を申請した日が11月21日だ。通貨危機の話になると出てくるのが当時の金泳三(キム・ヨンサム)大統領の「日本の悪い癖を直す」という発言だ。「韓日合併で日本は良いこともした」という日本閣僚の発言に対する怒りだった。その後、両国関係は悪化の一途。通貨危機が発生すると、日本の資金が一斉に流出した。政府があたふたと日本に支援を要請したが、「民間のことなのでやむを得ない」という言葉だけが返ってきた。感情的な対日外交を警戒しようという事例に挙げられる。 (中略)

李明博大統領も「実利外交」で協力的な対日関係を始めた。しかし日本の教科書歪曲、独島(ドクト、日本名・竹島)妄言などで後半はやはり超強硬姿勢に転じた。

朴槿恵(パク・クネ)大統領時は「序盤は冷たく後半は悩み」という状況だった。李明博大統領の独島訪問(2012年8月)余震のためだ。後半期に関係回復に動いて締結した「慰安婦合意」が国内の逆風を受けて両国はさらに遠ざかった。

文在寅(ムン・ジェイン)大統領がその影を引き継いだ。まだ冷たい。朴チョル熙(パク・チョルヒ)ソウル大教授は「現在の政府は前政権を教訓にして歴史問題を前に出せば進展がないとみている。過去の歴史と安保・経済のツートラックで接近している」と述べた。文大統領は候補当時とは違い、「慰安婦合意」破棄を公式的に述べていない。7月の20カ国・地域(G20)首脳会議で安倍首相とシャトル外交の復元に合意した。こうした中、青瓦台(チョンワデ、大統領府)は6日、韓米首脳会談の夕食会に「独島エビ」を出した。慰安婦被害者の李容洙(イ・ヨンス)さんをトランプ大統領に紹介もした。インターネット上では「安倍に一泡吹かせた」という評価が多く、日本は官房長官が出てきて不快感を表した。双方の感情的な争いが進行形という証拠だ。

韓国国民は第2次世界大戦後にポーランドの国民にひざまずいたヴィリー・ブラント西ドイツ首相と比べて日本の謝罪は十分でないと見るが、日本は違う。ある日本の記者は「1990年代以降、政権が交代するたびにアップグレードされた謝罪を要求することに対し、日本国民に疲労感が出ている」と伝えた。「ゴールポストが動く」という声もある。 (中略)

文大統領は習近平国家主席とプーチン露大統領を平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック(五輪)に招請した。中国国賓訪問後に日本で首脳会談をし、安倍首相を平昌に招請するのも方法だ。先制的に動けば「慰安婦合意」の創造的解決法も出てくる。外交は51対49程度でも勝つために妥協・調整するものだ。北核問題解決のためにも、韓半島有事への対応のためにも、日本の協力は必須だ。
(引用ここまで)

 中国がいわゆる中国4.0となって膨張志向を隠さなくなったこの状況で、地政学的に見れば日韓関係がまずいというのはよろしくない状況なのです。
 共にアメリカと軍事同盟を組んでいる擬似的な三角同盟を組んでおり、中国に対抗するのであれば日米韓同盟は地政学的には100点の回答と言えるでしょう。 以前も書きましたが。

 ただ、それは純粋に地政学的観点から見た問題であって、そこに人がいるという前提ではないのですよ。
 そこに人がいて、日々の営みがあり、どのような指向性を持っているかで話は変わってきてしまう。
 言ってみれば韓国がどのような方向性で日本に接するかで変わってしまう。

 日本はもう以前のように韓国の言うことをなんでも聞き入れるような状況ではなくなった。
 もっと端的に言えば韓国が「慰安婦合意」を遵守するかどうかで対応は変わってくる。
 守れるのであれば日本は韓国に対して、国と国としてまっとうに対峙しなければならないところでした。
 でも、慰安婦合意は韓国国民の感情を逆なでし、結んだ国家元首は断崖罷免された。
 そこまで日本政府が目論んでいたかどうかはともかく、慰安婦合意は韓国に対してのバリアとして充分に働くようになってしまった。

 日韓関係という意味において、だいぶ助かってます。
 まとめのような場所ではなく、まっとうに意見を出しているサイトでは唯一といっていいくらいに慰安婦合意を評価していたうちですら、ここまでの効果は望んでいませんでした。
 ろうそく革命様々ですね。
 韓国の保守派がいくら「日本の協力が必要だ」なんて叫んだところで韓国国内からも、韓国政府もそのつもりはないでしょう。
 もちろん、日本側も最低限度、アメリカにエクスキューズが効く範囲でしか協力はないでしょうね。

 そして年末にかけては慰安婦合意の検証タスクフォースの報告、さらにはムン・ジェインにとって朝貢使として初の訪中が待ち受けているのです。
 まだまだ2017年はイベント目白押しですよ。

韓国は、いつから卑しい国になったのか (祥伝社新書)
豊田有恒
祥伝社
2017/4/10