【現場から】労組にひざまずいた現代車…2日間のストで損失175億ウォン(中央日報)
現代車労使は28日午後5時から会議室に向かい合って座った。この席で現代車労組はストライキを撤回する条件として使用側が蔚山第1工場12ラインのコンベヤーベルトに乗っていた小型スポーツ用多目的車(SUV)コナ(KONA)の車体をラインから完全に下ろすことを要求した。また、コナの生産について労使が新たに協議する場を設けるよう迫った。

現代車使用側は労組要求を全面的に受け入れた。労組がストライキを撤回したのもこのためだ。ストライキ決定からストライキ中断までの一連の過程が労組主導の意思決定によって進められたと言える。 (中略)

労組は「使用側が現代車団体協約第41条に違反した」とし、使用側の追加生産の試みが「違法」と主張している。現代車団体協約第41条は「新しい機械や技術を導入して新車種を開発したり作業工程を改善したり人材を転換配置したりする場合には、計画策定後すぐに労組に通知して労使共同委員会を構成し審議議決する」と規定している。

ストライキは解除されたものの、根本的な問題は依然として残されたままだ。現代車は12月1日、コナの米国輸出を控えて生産物量を拡大しなければならない状況だ。蔚山第1工場11ラインだけでコナを生産していた現代車が12ラインでも同車の追加生産を行おうとした理由だ。この過程で労使が作業に投与する人材の1人あたりの作業時間(マンアワー協議)をめぐり、双方の見解が交錯した。車両の生産時間が足りないと判断した現代車は24日から追加人材を投入しようとしたが、蔚山第1工場労組は27日にストライキで対応した。

米国輸出はわずか1カ月後に迫っているが、初回物量の確保は依然としてはるかに及ばない状況だ。むしろ2日間のライン稼働中断で約1230台・174億6000万ウォン(約18億円)相当の損失だけを抱え込むことになった。

この過程でチェーンも登場した。現代車蔚山第1工場労組員が12ラインのコンベヤーベルトに乗っていたコナの車体に入ってチェーンでその体をドアに縛り付けた。このような行為は約40分ほど続いたという。
(引用ここまで)

 ヒュンダイ自動車がアメリカ市場における売れ筋であり、利幅、単価も高いSUVを発売するのだそうですよ。
 コンパクトSUVの新型モデルのようですね。日産ジューク、本田ヴェゼルあたりの対抗車種として製造されているようです。

 さて、このコナという車種を製造するにあたって、新しくできた中国の第5工場を当てていたそうですが予約が思っていたよりも多かったそうなのです。
 それでなくてもアメリカで販売台数が10%以上減少していたところにようやくヒットのきざしが見えてきたということで、韓国国内の蔚山工場の第12ラインをコナに転換したのだそうですよ。
 それを原因として労組がストライキ発動。

  以前もちらっと書きましたが、ヒュンダイ自動車の労使協定で車種の変更を自由にできないようになっているのです。
 企業側が希望する車種に労組の許可なくライン転換できない。勝手にライン転換したらストライキできる。
 同一車種を延々と作り続けるだけ……もうね(笑)。

 こういう側面もあってヒュンダイ自動車は一切国内工場に投資せず、海外ばかりで投資をしているのですね。4年前には生産台数の過半が海外工場のものになっていましたが、いまではどのくらいの比率になっていることやら。
 いまでは製造キャパシティとしては年間900万台を超える台数を生産できるほどに海外工場が増えています。ま、もっとも今年の売上予想は700万台以下なのですが。

 ヒュンダイ自動車労組が所属する民主労総はムン・ジェインを大いに支援してきた組織ですからねぇ……。ヒュンダイ自労組もこの世の春といったところなのでしょう。せいぜい、富を囲いこんでいればいいんじゃないですかね。

中小企業がユニオンに潰される日 (青林堂ビジュアル)
田岡春幸
青林堂
2016/9/10