その多かったプロゲーマー、どこへ行ったのか(韓国日報・朝鮮語)
20.3歳。この美しい年齢が国内プロゲーマーの平均年齢である。おおよそ10代後半にデビューして20代半ばになる前に、リーグを去る。かつてスタークラフト1のプロゲーマーであったイム・ホンギュ(23)さんもそうだった。17歳でSKテレコムT1チームに入団したイム氏が引退した時の年齢は19歳だ。今ではインターネットの個人放送、アフリカTVでスタークラフト放送BJ 「アクションホングク」として活躍している。彼は「スタークラフト以外に知っているものはなにもない」、「経済的条件も良くない お小遣い稼ぎに始めた」とBJ(訳注:Broadcasting Jockey=YouTuber、ニコニコの生主のようなもの)に転向した理由を語った。

29日、eスポーツ業界によると、プロゲーマーの活動を終えた選手が個人放送プラットフォームへと押し寄せている。チーム解体、プロリーグ終了などで行き場を失った人々がBJ行きを選択する場合がほとんどである。

ベストBJを受賞したイム氏は転向後の動向がよいほうだといえる。「選手時代は2軍に所属し、なにも注目を受けていなかった」が、彼は「2軍でも競争が激しく、ほとんどのマシンのように練習してストレスが多かったが、放送は楽しんでいるせいかむしろ実力が増えた」とした。選手よりも安定した収入を維持することができ、彼は専業BJになった。現在、アフリカTVで活動しているプロゲーマー出身のBJが186人で、イム氏は激しい競争の中で生き残ったわけだ。
一部では、BJ偏っている現象を苦く見ている。引退年齢が若いのに、様々な分野での新たな挑戦をすることができるよう支援する支援策は不十分である。韓国コンテンツ振興院によると、現役のプロゲーマーの引退後の希望職としてBJを挙げた割合(30.4%)がeスポーツのコーチ・監督(34.8%)に続いて二番目に多く、他の職業に挑戦(15.9%)、または学業に集中(4.9%)という選手は少なかった。選手たちの最大の悩みは不透明な進路の問題(52.5%)である。今年基準で国内プロゲームチーム所属選手は167人だが、2軍と練習生まで含めるとその数ははるかに多い。 (中略)

それでも選手として活動期間を保障されるならば幸いだが、現実的には不可能な相談である。平均18.3歳でデビューするプロゲーマーが期待する本人の退職年齢は27.9歳だ。選手として10年間活動することを望んでいるが、国内選手のうち25〜26歳の選手は4.1%に過ぎず、27歳以上は極めて珍しい。

あるコンテンツ振興院関係者は「プロゲーマーは全盛期が短く、全盛期の若い年齢で引退せざるを得ない」と「教育をきちんと受けていない場合も少なくない。引退後の進路やキャリアの管理の難しさを経験する」と述べた。プロ選手学歴は高校卒業(45.9%)が最も多く、中学校卒業が31.1%である。この関係者は「プロゲーマーが職業という認識ができてからまだ時間が経過していない。そのため引退後のサポートセンターや機関が整備されていない」とし「しかし、急速に市場が大きくなり、プロゲーマーに挑戦する人も急速に増えており、今後、体系管理が必要だ」と付け加えた。
(引用ここまで)

 実際、eスポーツ=プロゲーマーとしては韓国人が世界を席巻していると言っても過言ではありません。
 ゴルフや野球と同じでいつものようにゲーム漬けの人生を送っているのですね。
 フィギュアスケートのキム・ヨナなんかもそうでしたっけ。
 もうなんというか、彼らのやりかたは狂気の沙汰です。
 24時間、それしかない。勉強なし、遊びなし。ただただゴルフ、ただただ野球。
 そして、ただただゲーム。

 でも、そんなトップのeスポーツプレイヤーである彼らは7年ほどで現役を引退していく。

 ちょっと話が逸れますが、日韓の野球環境の違いとして「韓国では40校ちょっとしか野球部のある高校がない。それなのに野球部が4000校以上ある日本と互角の戦いをしている」なんてことが語られることがあります。
 これ、大いに間違っているのです。
 韓国の高校ではスーパーエリートが集まって野球をやっているので、40〜50校しか作れないというのが実際なのです。
 野球が好きで部活として楽しく野球をやっていて地区1回戦に勝てたら狂喜乱舞なんて風景は、韓国ではありません。
 彼らは自分の将来を野球だけにかけている野球ロボットなのですよ。
 え、高校生活? そんなものはありませんよ。授業ですらなし。
 eスポーツ、囲碁を含めて韓国でなんらかの競技をするというのはそういうことなのです。

 さて、スタークラフトが世界的に流行してすぐに韓国人ゲーマーが出てきたわけですが。
 とにかくそれ以外でまともな人間扱いをしてもらえる職業はないのだから、やるしかないのです。
 どっちにしたって大企業である財閥は超一流の人材しか採用しません。
 夢破れたところで高卒、中卒では所詮、賃金が1/4ともいわれる中小企業に入るか窓ひとつないコシウォンで詰めこみ勉強して九級公務員になるしかないのです。
 そうでなかったらコンビニか、チキン屋か、カフェを開くかの自営業行き。
 どれでも末路は同じなら、まだ夢にかけたほうがなんぼかマシってところです。

 ちなみに韓国のプロゲーマーの平均年収はKeSPAというリーグ所属のトッププロ40人の平均年収が700万円ほどと去年アナウンスされていました。

韓国eスポーツ協会、「韓国コンテンツ振興院プロゲーマー年俸資料」に対する立場を発表... 億ウォン台の年俸が10人(デイリースポーツ・朝鮮語)

 ただ、これは韓国コンテンツ振興院が調査した時の平均年収が250万円ほどだったというものに対するトッププロの平均年収なので、これを「プロゲーマーの平均年収」とするのは厳しいでしょうね。
 もちろん頂点であればCMに出たりなんだりで1億円に届くような年収があるとのことですが。
 これはもう本当に例外中の例外。
 ですが、そこに夢をかけるしかないというのも現実なのでしょう。

 引退後の支援策とか?
 そんなもん、バッカスおばさんがいるような国であるわけがないでしょ。
 しかし、なんらかの大学に進学するのが80%の国で、プロゲーマーの77%が中高卒か……。
 ホントに偏っている国なのですね。

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2014/12/26