Have we got just three months to avert a US attack on North Korea?(The Guardian・英語)
米CIAが警告「北のICBM開発阻止、リミットまで3カ月」(朝鮮日報)
 米コロンビア大学のマーク・セドン客員教授(元国連事務総長スピーチライター)が4日(現地時間)、英ガーディアン紙への寄稿記事で明らかにした。セドン教授によると、先週米国のジョン・ボルトン元国連大使がロンドンを訪れ、英議会下院(庶民院)の議員と対面した。その席でボルトン元国連大使は「CIA首脳部はドナルド・トランプ大統領に、北朝鮮のICBMプログラム開発を中止させられるリミットまで3カ月しか残っていない」と告げたという。またセドン教授は「ボルトン元大使の訪問が公式なものなのか非公式なものなのかは分からないが、彼によると、(CIA首脳部は)3カ月たったら北朝鮮はワシントンDCを含む米国の諸都市を核ミサイルで攻撃できる能力を有するようになるだろう、とトランプ大統領に告げた」と記した。

 さらにセドン教授は「数日前に韓国の板門店を訪れた米国の軍事関係者も、欧州議会の議員に同様の内容を語った」「3カ月という『デッドライン』は(来年3月になったら)先制攻撃(があること)を意味する」と続けた。

 このほか、最近浮上した国務長官の交代説に関して、セドン教授は「強硬派のマイケル・ポンペオCIA長官が国務長官のポストに移ったら、朝米の膠着(こうちゃく)状態は一段と深刻になる」という見方を示した。
(引用ここまで)

 あと3ヶ月。
 つまり、2月末までがタイムリミット。そこまでで外交による交渉が成果を出せなければ、戦争のターン。
 先日書いていた「冬の間が戦争向きである」という話にも通じていますかね。

 ちょっと時期だけにかぎらず「アメリカにとって戦争に向かわなければならない理由」を羅列してみましょうか。

・3月までなら探査の結果を反映しやすい
 赤外線探査で地下施設を発見しやすいこの冬がタイムリミットであって、それを過ぎてしまうと最低でも9ヶ月は待たなければならない。しかも、それまでの情報をすべてとまではいかなくとも、その多くを捨てて再度探査からやり直す必要性がある。
 赤外線による探査だけではなく電力の配分とかもおそらくは監視しているでしょうけども。
 それでもやりやすさ、というものは見逃せないファクター。
 4月の段階から「新月」にこだわりを見せている人が延々といるのと同じことで、「戦争向きな時期」というのはいろいろとあるものなのです。

・核拡散ドミノを防ぎたい
 核拡散のドミノを止めたいというのは本心でしょうね。
 アメリカが保有したのでソ連が。
 ソ連が保有したので中国が。
 中国が保有したのでインドが。
 インドが保有したのでパキスタンが。

 きりがない。
 せっかくイランの核保有を防ぐことができたのに、北朝鮮に持たせたらどこまで核拡散が広がっていくか予想不能。
 なにしろ、世界でも最貧国といって過言でない北朝鮮が核を保有することができたのですから。
 ちょっと頑張って成長を犠牲にすればなんとかなりそうであると他の国も考えることは間違いない。北朝鮮にはノウハウがあるのですしね。
 そして、核保有さえできてしまえば、それをテコにして援助を引き出したりなんだりの交渉材料にできるっていう前例を作ることになってしまう。

「予防的先制攻撃」の欺瞞が顕わになる
 アメリカに対して攻撃的な「ワシントンもニューヨークも火の海になるだろう」といった論調を政府自らが出している国家が、ICBMの完成を待ち、さらに核保有することを見逃すことはできないのです。
 核保有を指をくわえたまま見逃すというのであれば「広島、長崎への攻撃は自国兵士の犠牲を作らないための予防的先制攻撃」であったという建前論が吹き飛ばされる可能性すらある。

・中国のプレゼンス肥大化防止
 このまま「外交による対話路線」で解決した場合、それを主導した中国のプレゼンスが大きくなってしまう。
 6者協議を復活させる?
 そして、核開発「停止」と引き替えに北朝鮮に援助を与える?
 アメリカは北朝鮮のような小国すらコントロールできないという事実が、アメリカの威厳に傷をつけ、同盟国に疑念を抱かせる種となるのです。「戦争が起きた時に、果たしてこの国は我々と共に戦ってくれるのだろうか」と。

 ――と、アメリカが戦争をする理由をピックアップしてみましたが。
 わりと説得力があるのではないかと思います。
 まあ、同じだけアメリカが戦争をしない理由を挙げることもできるでしょうが、それが説得力を持つかなー。
 今度、他のエントリでやってみましょう。

  ……いやはや、米朝合意は禍根だけを残しましたね。20年前に覚悟を決めることさえできれば、今日の脅威はなかったのに。
 結論の先延ばしは厄災以外のなにも招かないのです。
 ビジネスでも政治でも同じですね。

 それとガーディアンが「独立独歩のジャーナリズムのために、記事をオープンにしていたい(有料化したくない)と思うので1ポンドください」って言っているのに驚愕。
 うちが「おひねりくれ!」って言い出してもそれほどおかしくはないって情勢ではあるか……。

ガンダムWと迷ったけどこっちだな。ことここまで至ったら好きか嫌いかじゃないけどね……。
HELLSING(4) (ヤングキングコミックス)
平野耕太
少年画報社
2001/11/1