韓国外相 慰安婦合意検証報告書の発表前訪日で調整=19日にも(聯合ニュース)
 韓国の康京和(カン・ギョンファ)外交部長官が、旧日本軍の慰安婦問題を巡る2015年末の韓日合意を検証しているTF(タスクフォース、作業部会)が報告書を公表する前に日本を訪問する可能性が高いことが11日、分かった。

 複数の外交消息筋によると、康氏は早ければ19〜20日に訪日し、河野太郎外相と会談する方向で調整を進めている。実現すれば、就任後初めての訪日となる。

 年内の報告書作成を目標に検証作業を続けているTFは資料の検討や関係者の聞き取りなどを終えたが、TFの委員全9人の意見をまとめなければならず、報告書の発表は来年に持ち越される可能性もあるという。

 韓国政府関係者は康氏の訪日について、「日本の外相との日程調整が問題だが、TFの報告書が出る前に訪問する方向になると思う」と伝えた。

 韓国政府がTFの報告書発表前の訪日を進めているのは、報告書がもたらす影響を意識したためとみられる。報告書の内容次第では両国関係が冷え込み康氏の訪日が延期され、文在寅(ムン・ジェイン)政権での対日関係の新しい出発に影響を与える恐れがある。

 康氏がTFの報告書が発表される前に訪日すれば、歴史問題と、北朝鮮核問題や経済分野での協力を切り離す「ツートラック」で対応する方針を伝え、こうした方針を報告書の内容と関係なく維持する姿勢を示すとみられる。
(引用ここまで)

 既報のようにカン・ギョンファが19日に来日する方向で調整中。
 ただし、慰安婦合意についての検証タスクフォースが出すであろう(実際にはもう出ているであろう)結論の報告書については持ってこないことになりそうだ、というお話。
 結論が出てからだと外相訪日を拒絶される可能性もあるから……ってよく分かってるじゃないですか。

 日韓関係の一丁目一番地は慰安婦合意の速やかな履行にあるのです。
 履行できないというのであれば、日本側は関係性を最低限に絞るしかない。そのために「最終的かつ不可逆的に解決」したのですから。
 解決したものを、再交渉なり破棄なりでやめるというのであればそれなりのリスクを背負ってもらうしかない。
 子供でも分かる理屈ですよね。

 で、もうひとつ注目したいのは「歴史問題と、北朝鮮核問題や経済分野での協力を切り離す『ツートラック』で対応する方針を伝え、こうした方針を報告書の内容と関係なく維持する姿勢を示すとみられる」とあるのですが。
 ……ね?
 韓国では無条件でツートラック外交が日本で受け入れられ、歴史認識問題以外の話は受容されると考えているのですよ。
 それについて日本が受け容れるかどうかという話はまったくない。
 受け容れるに違いないとしか思っていない。
 韓国側が本気で切り離せると考えているかどうかはまあ、置いておいて。
 日本側がそれを受容するかどうかは別なのです。

 北朝鮮核問題に対しては協力する部分はあるでしょうけども。
 でも、それは圧力をもっと高めろという韓国の行動に対しての抗議や、「人道的支援はする」といったムン・ジェインの姿勢を問うものであって「協力」かどうかはちょっと怪しい。
 そもそも軍事同盟を結んでいない以上、今回の件で可能な協力は最低限のものにしかなりません。

 外相訪日が報告書の出る前であろうと、後であろうとやることは変わらないし、むしろ訪日で外相会談があったあとに「再交渉云々」だの「破棄云々」だの報告書が出たらよけいに印象が悪いと思いますけどね。
 ……というか、慰安婦同意について文句をつけるのであれば、どうしたって印象は悪くなるし関係性は悪化する一方なんですよ。
 それを避ける方策を考えるのではなく、結論を繰り延べしても状況は悪化しかしないのです。
 そもそも、自分たちでトランプ大統領訪韓時の晩餐会に独島エビだの慰安婦のゲストだのやっておいて、日本側の心証を刺激しているのですから。
 当然、帰結するところはひとつでしょう。

 パク・クネが「日本が歴史認識を正すまで日韓首脳会談は行わない」なんて言ってましたが、それでなにか日本が困ることがありましたかね、っていう話なのですけどもね。
 日本は釜山の総領事館横に慰安婦像を設置されたときの対抗措置徴用工裁判に対するムン・ジェインの言葉に対して河野太郎外務大臣の訪韓拒絶日韓漁業交渉の停止とその方向性をがっちり出していますよ。
 そんな日本に対して、韓国のできることってなにかあるのかと。
 中国のTHAAD圧力のように観光客を少なくしてみるとかやってみますか?

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岩明均
講談社
2004/10/22