蔚山、10年ぶり「1人あたり所得1位」から転落=韓国(中央日報)
統計庁が22日に発表した「2016年地域所得」によると、蔚山の昨年の1人あたり個人所得は2018万ウォン(約212万円)で、ソウル(2081万ウォン)に次いで2位となった。蔚山が1位以外の順位となるのは2006年以来。

地域の重要産業である造船業と自動車産業の不振のためとみられる。昨年の蔚山の経済成長率は0.9%と、ソウル(2.0%)や全国平均(2.8%)を大きく下回った。

ソウルと蔚山に続いて世宗(セジョン)が1903万ウォンで3位だった。全南(チョンナム、1511万ウォン)、江原(カンウォン、1581万ウォン)、慶北(キョンブク、1593万ウォン)は全国平均(1785万ウォン)を下回った。個人所得とは企業所得を除いた家計と非営利団体の可処分所得。
(引用ここまで)

 これは面白い。
 巨済島や蔚山市は通貨危機の時であってですら「不景気? 知らない子ですね」ってくらいの勢いだったのです。
 巨済島にはサムスン重工業と大宇造船海洋があり、蔚山市にはヒュンダイ自動車と現代重工業があったから、とされています。
 さらに造船も自動車も系列企業を少なからず必要とし、どちらも大きく人を必要とする業種です。素直にトリクルダウンが生じる構造だったことが作用していたといえるでしょうね。

 ですが、昨今の造船不況とヒュンダイ自動車の没落によって一気に没落したと。ヒュンダイ自動車よりは重工業のほうかな。
 ヒュンダイ自動車はいくら販売台数が落ち込んだとしても、労働組合員の給料は落ちませんからね。
 逆にいえばこういった統計に表れるほどに、造船不況は進みまくっているというわけです。
 日本でいえばトヨタの収益が一気に落ちてリストラが進んだようなようなものなのでしょう。

 ちなみにヒュンダイ自動車は韓国人の中でなんとなく「蔚山の田舎企業」というような認識にあるのです。それもあって1兆円以上を投入して無理矢理にソウルの一等地で土地を確保し、本社機能も含めてビルに移転しようとしています。
 「企業が巨大な本社ビルを建てはじめたら危ない」というジンクスは韓国でも当てはまっているようですね。

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池田 良穂
SBクリエイティブ
2013/10/15