【コラム】北朝鮮選手団10人に楽団140人はおかしくないか(朝鮮日報)
韓国首相「われわれが太極旗持てば北朝鮮が北朝鮮国旗持つだろう」(中央日報)
平昌五輪:初戦の相手スイス「南北合同チームエントリー増員に反対」(朝鮮日報)
 北朝鮮は周囲の視線など気にしない。便乗どころか主役に躍り出る勢いだ。相手が軟弱だからだ。まず太極旗(韓国国旗)を国籍不明の韓半島旗に変え、主催国の象徴を消し去った。北朝鮮が要求してもいないのに韓国側が勝手にそうした。中国の威圧で国旗を掲げられない台湾のような状況だ。韓国政府は「アジア大会やユニバーシアードでもそうだった」とし、大した問題ではないという。そんなことが比較対象になるのか。今回は世界で32億人が見るとされる冬季五輪だ。

 北朝鮮が派遣できる選手は10人に満たない。ところが、「三池淵(サムジヨン)管弦楽団」という名の楽団を140人も派遣してくるという。(中略)

 悪夢は北朝鮮の首脳が平昌に来ることだ。政権内にはそれを実現しようとする人がいるはずだ。確かに劇的だ。可能性は低いが、実現すれば民族の一大イベントとなり、多くの人々が歓呼するかもしれない。しかし、世界の見方は異なる。核兵器で世界を脅す国、人名を何とも思わない国だ。その首脳が登場する五輪に世界は何を感じるだろうか。1936年に開かれたベルリン五輪、40年に行われる予定だった東京五輪を考えれば分かる。

 北朝鮮の五輪傘下は選手10人とコーチ数人で十分だ。怪しい楽団、おかしな応援団、我々の若者の夢を奪う「落下傘選手」はどうか来ないでもらいたい。平昌で開かれるのはショーではなくオリンピックだ。
(引用ここまで)
李洛淵(イ・ナクヨン)首相が「われわれが太極旗(韓国国旗)を持てば北朝鮮が人共旗(北朝鮮国旗)を持つだろう。そうしたことが総合的に考慮された」と統一旗を持たなければならないとの立場を明らかにした。

李首相は16日に首相公館で新年記者団昼食懇談会を開き、「韓国は太極旗を持つのに北朝鮮に何も持つなと言うのは(難しい)」としてこのように話した。

彼は「選手団入場の最初の場面に大型太極旗が入る。それを知らずにいるのか、知っていて無視しているようだ。各国選手団が入場し、主催国のため最後に入場する時に統一旗を持つということ」と指摘した。彼は「そうした形で南北合同入場を7回した」として前例を強調したりもした。

女子アイスホッケー種目と関連した議論でも「平昌(ピョンチャン)冬季五輪で女子アイスホッケー南北合同チームを構成することが韓国選手たちの機会を剥奪するのではない」と一蹴した。彼は「アイスホッケーは選手たちが競技時間全体に出場するのではなく1〜2分ずつ交代する。北朝鮮選手が韓国選手のクォータを奪うのではなく選手団規模が大きくなることで協議中」と話した。
(引用ここまで)
 スイス・アイスホッケー協会のヤノス・キク広報チーム長は本紙の電子メールによる取材に「国際オリンピック委員会(IOC)と国際連盟から正式通知を受けたことはない。南北合同チームを通じて南北が互いに接近するのには肯定的だが、23人と決まっているエントリーを例外的に増やすのは、公正な競争というスポーツ精神に反する」と指摘した。
(引用ここまで)

 入場時に韓国の国旗である太極旗を持つことを自ら禁止。
 選手10人に対して140人の応援団。韓国政府が宿泊地を提供するそうで……。
 女子アイスホッケーの選手枠22人を勝手に「拡げる」と主張して、統一チーム結成。
 さらに韓国スキーチームのトレーニングセンターを北朝鮮のスキー場に決定したそうです。ろくな設備もないところだそうですが、韓国のスキーチームも女子アイスホッケーと同様にメダル圏外だから問題なし、なんでしょうかね。

 ムン・ジェイン政権はこれまでもめちゃくちゃな政策ばかりでしたが、北朝鮮がからむとさらに視野狭窄して一気に暴走をはじめています。
 9日南北協議が板門店ではじまってからたったの10日間でここまで一気に決まってしまう。しかも開会まであと3週間ちょっとしかない状況で。
 事前に北朝鮮が参加することになったらこうしようと決めていたのでしょうね。そうでないとここまでの段取りの早さは説明がつかない。
 いや、これは面白い。
 ただ、世論は反発しています。

 韓国の緊急世論調査でも大半が「なんでそこまでやる必要があるんだ」と反対。韓国SBSによる9日時点の世論調査では「無理に統一チームを結成しなくてもいい」という答えが72.9%。
 今日のリアルメーター社による世論調査では、ばらばらにそれぞれの国旗を持てばいいという意見が49.4%。統一旗を持って入場すべきだという意見は40.5%。

 オリンピックの政治利用っすなぁ……。
 初戦の対戦相手であるスイスからは「スポーツ精神に反している」と明確な反対意見が出たそうで。そりゃそうでしょう。開催国特権でなんでもできると思ったら大間違いだわ。

IOC―オリンピックを動かす巨大組織―
猪谷 千春
新潮社
2013/2/28