【コラム】またも韓国をもてあそぶ北朝鮮(朝鮮日報)
 「North Korea plays the South, again」――。先ごろ、米ニューヨーク・タイムズ(アジア版)の1面に掲載されたコラムの見出しは、最近の南北関係について、正鵠(せいこく)を射ている。「北が韓国をまたもだましている」「北が韓国をもてあそんでいる」とも翻訳可能なこのコラムの筆者はニコラス・エバーシュタット氏。アメリカンエンタープライズ公共政策研究所(AEI)の上級研究員だ。ハーバード大で博士号まで取得した秀才で、長期にわたり北朝鮮をウォッチしていることで知られる。ワシントン勤務当時に会った同氏は北朝鮮が「偽装平和作戦」を展開するたびに韓国がだまされることが理解できない様子だった。長身で眼鏡姿の同氏が南北関係について語りながら、首を振る姿が印象に残っている。

 エバーシュタット氏はコラムで、現在韓半島(朝鮮半島)で起きている状況を「ウィン・ウィン」のゲームだとはとらえていない。北朝鮮が勝利者で、韓国が負けるゲームだとみている。そして、「こっち(北朝鮮)が『ジャンプ』と言ったら、そっち(韓国)は『どれだけ高く跳べばいいのか』と尋ねろ」といった調子のゲームが始まったと形容した。

 彼の分析通り、北朝鮮の30代の指導者が新年のあいさつで「冬季五輪」と「平和」に言及すると、韓国政府は待ってましたとばかりに北朝鮮の全ての要求を受け入れた。今月9日、文在寅(ムン・ジェイン)政権発足後初の高官級協議の合意文書は「北朝鮮の新年のあいさつをコピーした」と言われるほど、金正恩(キム・ジョンウン)の言葉そっくりだった。 (中略)

 文在寅大統領は、検察による捜査を受ける可能性が高まった前大統領による抗議声明には「憤りを禁じ得ない」と怒った。しかし、北朝鮮が文大統領に対し、核問題で「間抜けな詭弁(きべん)」を弄(ろう)したと責め立てても、全く反応を示さなかった。「これほどまでに無礼で愚昧(ぐまい)なのか」と北朝鮮に暴言を吐かれても、文大統領とその側近は沈黙した。こういうことは挙げればきりがない。「南北関係がひと月足らずで上下関係と化した」という嘆きが聞かれる。 (中略)

 金正恩が今月1日、核と大陸間弾道ミサイル(ICBM)を放棄しないために南北対話を提案した段階では、北朝鮮は文在寅政権がここまで積極的に乗ってくるとは想像もしなかったはずだ。韓国に「ジャンプしろ」と言ってみて、1メートルも跳んでくれれば御の字と思っていたら、韓国側は必死に2メートルも3メートルも跳ぼうとするものだから不思議に思ったはずだ。金正恩は過去数カ月、米国のB1B爆撃機編隊や空母が接近するたびに地下施設や地方に潜伏したとされる。「まさか米国が攻撃するはずはない」と考えつつも、緊張したはずだ。そんな金正恩は今、平壌の執務室で緊張を解き、ソウルと平昌が描かれた地図の前で満足の笑みを浮かべているはずだ。
(引用ここまで)

 「北朝鮮が『ジャンプしろ』といったら、韓国は『どれだけ高く跳べばいいのか』と尋ねる関係性。南北関係が上下関係になった」ということが、この記事に出てくるアメリカの研究者や記者にとっては不思議なことに見えるようですが。
 別に不思議でもなんでもないですよね。
 ムン・ジェイン政権がそうなりたくてしかたがないのですから。
 キム・ジョンウンの傀儡になれるのであれば、三遍廻ってワンと鳴いてから股を潜るくらいの芸当だってするでしょうよ。

 ムン・ジェインや彼の連なる左派の流れからしてみれば、むしろ北朝鮮そのものになりたい。
 もっと言えば「おれが北朝鮮だ」くらいの人間たちなのです。
 まあ、残念なことにムン・ジェインの思い描く北朝鮮は、彼の中にしか存在しない存在です。
 19世紀にジャポニスムに接したゴッホやモネにとっての日本が、彼らの中にしか存在しなかったように。

 でもまぁ、それで金大中は韓国で唯一のノーベル平和賞を受賞できたのだからよかったんじゃないですかね?
 ノーベル平和賞記念館とかもできましたし。
 自国開催のオリンピックを北朝鮮と分かち合うこともできましたし。
 分かち合うというか、韓国側から一方的に献上する形ですけどね。
 ムン・ジェインは就任当初から(というか生涯にわたって)そうしたがっていたし、キム・ジョンウンはそうなるであろうことを計算尽くでムン・ジェイン政権だからこそ接触してきた。
 一般的には韓国の一方的な敗北に見えるのですが、ムン・ジェイン政権にとってはWin-Winの関係ってヤツなのですよ。