【社説】平昌五輪後を見据えた米国の動きに注目せよ(朝鮮日報)
日仏2プラス2、来月共同訓練で合意 中国念頭に関係強化(ロイター)
 米国では最近、驚くべきほど異例な発言が相次いでいる。まずマティス国防長官は25日「(朝鮮戦争の休戦協定が締結された)1953年以来、北朝鮮に対する軍事オプションは今なお残っており、それは今日も存在している」と発言した。また米海兵隊の司令官は「(北朝鮮と戦争が)起これば、つらい戦場で非常に物理的かつ暴力的な肉薄戦になるだろう。誰もが精神的にしっかりと準備しなければならない」と述べた。これに先立ち米中央情報局(CIA)のポンペオ長官は2日連続で北朝鮮について言及し、北朝鮮に対する「極秘作戦」が拡大中であることを明らかにした。以前であれば非公開でなおかつ慎重に語られていたであろう発言内容が、今や公の席で堂々と、しかも毎日のように飛び出している。これら一連の動きはどれもこれまで見聞きしたことがない。 (中略)

米国が伝えようとするメッセージは明確だ。今後数カ月以内に北朝鮮が非核化に向けた対話に応じず核実験やミサイルによる挑発を続ければ、これまで以上の厳しい制裁はもちろん、軍事行動を起こす可能性もある事実を国際社会に伝えようとしているのだ。このメッセージが最も強く向けられているのは言うまでもなく韓国政府だ。

 しかし韓国統一部(省に相当)の趙明均(チョ・ミョンギュン)長官は「2月8日に行われる北朝鮮の軍事パレードは非常に脅威となる可能性が高い」としながらも、平昌オリンピック後に行われる韓米合同軍事演習への負担をにじませた。これに対して米国はオリンピック後、ただちに韓米合同軍事演習を開始すると明言している。韓国政府は平昌後「米朝の間で仲裁役になる」との考えを示しているが、もちろんそのような形で非核化に向けた対話が始まれば最も良い。しかし北朝鮮は「核問題に口を出すな。開城工業団地や金剛山観光を再開させよ」と言ってくる可能性の方が高いだろう。米国は次の段階を見据えているが、韓国はどこに向かっているのだろうか。
(引用ここまで)

 先日、ちらっと「オリンピック後の合同軍事演習に言及しているのは北朝鮮向けではなく、韓国への圧力である」という話をしましたが。
 やはり韓国側でもそのように認識している模様。
 まあ、北朝鮮に関しては「ワシントンを火の海にしてやる」なんて宣言している相手を、アメリカが許すわけもなく。
 当然といえば当然。

 その一方で日本は中期的な展望で対中国を見据えている。
 オーストラリア、イギリス、インド、フィリピン、ベトナムときて、今度はフランスとも2+2を開催。
 あっさりと共同訓練実施に同意。
 イギリスと同様、防衛装備の共同研究にもGOサイン。
 うちの知っている日本政府と違う。こんなすぱっと切れ味のいい行動をしてくるとは……。

 日米印豪のいわゆるダイヤモンド同盟構想にインド、オーストラリアのコモンウェルス経由でイギリスを引きこみ、インドとの中間地点であるフィリピン、ベトナムも引きこむ。
 そして南太平洋に領土があるフランスも引きこむ。
 ルトワックは戦争にチャンスを与えよの中で「中国包囲網は日米印豪にベトナムを加えた国々で行われる」と書いていましたが、それを超えた包囲網が日本主導で形成されつつあるっていう。

 TPP11も同様に中国包囲網の性格を大きく持つもので、イギリスはEU離脱後にはこちらにも興味を示しているとのこと。
 アメリカも加盟に対してようやく重い腰を上げたのですが、それに対する政府の第一声が「アメリカのために枠組みを変えることはせずに11カ国での批准を優先する」ですって。

 かつてアジアの国々、特に東南アジアからは「アジアの対抗軸として日本がリーダーシップを執らないと、このままでは否応なしに中国に絡めとられてしまう」という声が挙がっていたものでした。
 それがいまや海洋国家を着々と取り込みつつ、対中包囲網において準主役くらいの役割を果たしつつある。
 まあ、中国がとんでもない国であるということが世界的にも認識されつつあるというのがもっとも大きな要因だとは思いますけどね。

 あ、ここは楽韓Webだった。
 韓国はダイヤモンド同盟構想について参加に同意したかと思ったら、翌日には「やっぱやめ」って言い出しているくらいなので自分がどっち側にいるのかをしっかり理解しているんじゃないでしょうか。
 保守派メディアからはTPP11にもダイヤモンド同盟構想にも参加しろって声が出てはいますが。
 それと同じ記事の中で「韓国を『反日』『親中』にしているのは、歴史問題を反省していない日本のせいだ。反省しろ!」とか言ってるレベル。
 もはや重要な隣国ですらなくなったことを、しっかりと自覚してほしいものです。

読んでおくべきだと思いますよ。
戦争にチャンスを与えよ (文春新書)
エドワード・ルトワック
文藝春秋
2017/4/20