景況感がさらに悪化、韓国中小・内需企業が悲鳴(朝鮮日報)
最低賃金引き上げ、韓国中小企業の景況感直撃(朝鮮日報)
韓経:音もなく韓国を抜け出る企業(中央日報/韓国経済新聞)
従業員の代わりに自動販売機...「最低賃金混乱、理念・既得権の考えなし」(ソウル経済・朝鮮語)

BSIは昨年10月の「78」以降、徐々に回復しつつあったが、今回再び下がった。特に、中小企業は「63」、内需企業は「71」と、景気に対する認識が否定的だった。(中略)

 こうした中、外資系企業は、最低賃金の引き上げなど現政権の政策が経営に悪影響を与えるとの懸念を示した。駐韓欧州商工会議所(ECCK)は30日、「駐韓欧州企業のビジネス環境調査」報告書で、「韓国で活動している外国企業のうち、50%が所得主導の成長を通じた雇用促進に対して『否定的』と答えた」と発表した。調査対象外国企業のうち61%が「企業活動がさらに難しくなった」としている。
(引用ここまで)
匿名の経済専門家は「政府は急激な最低賃金引き上げの影響が数カ月後にはなくなるというが、現場を知らないから言えることだ。最低賃金の引き上げペースを調整するか、地域・業種別に差別適用する方法でショックを軽減するべきだ」と主張した。
(引用ここまで・太字引用者)
「82万9000平方フィートの面積に2億5000万ドルを投資するLGエレクトロニクスの工場は600件の新たな雇用を創出すると予想されます」。

「サムスン電子は3億8000万ドルを投資し今後3年間に950件の雇用を創出すると明らかにしました」。 (中略)

海外に出て行くのは大企業だけの話ではない。中堅鉄鋼メーカーのネクスチールも米国に生産施設を移す。トランプ政権が1年で関税率を8%から46%に引き上げ昨年9月から対米輸出が中断された。結局1年に100億ウォンを稼ぐ会社(2016年基準)が300億ウォンをかけて米ヒューストンに工場を作ることにした。

家電、自動車、鉄鋼に続き石油化学企業も米国に出て行く態勢だ。ヒュービスはタイ企業と合弁で米国に法人を設立すると先月発表した。上半期中に現地工場への投資規模を確定する計画だ。大林(テリム)産業も米国で石油化学団地開発を推進することにした。景気が回復し市場需要が大きくなっている米国を先取りするためだ。ある経済団体関係者は「状況が思ったよりとても深刻に回っている。このままでは繊維会社まで出て行くだろう」と話した。

このように抜け出る雇用がどれだけになるかはわからない。
(引用ここまで)
最低賃金引き上げの直撃を受けた小商工人たちは、従業員を削減して無人自動販売機を設置するなど、人件費との熱い死闘を行っていた。江南駅近くの粉食店(訳注:粉もののお店。餃子などを売る)。60代の主人夫婦は自分で注文を取りに行き、自分でのり巻きを作る。大忙しだ。アルバイトをなぜ使わないのかという記者の質問に「人件費が上がってとても収支勘定を合わせることができない」と、ぶっきらぼうな答えが返ってきた。

江南駅CGV横テイクアウト専門のカフェと寿司屋の路地の中に自動販売機の形の無人注文機(キオスク)が目立っていた。最低賃金も必要としない自動販売機がアルバイトを押し出している形だ。最近コーヒー専門店にキオスクを設置したムン・ジュンヒョク(32)氏は、「一緒に働いていた従業員が気分のいい人物で一緒に働きたかったが最低賃金が上がってしまい、自分が生きるために精一杯になってしまった」と話した。

現場で見た最低賃金混乱は思ったより大きかった。零細企業や自営業者にとっては最低賃金の引き上げが、最終的に生存の問題となる。しかし、政府が理念と既得権の問題で接近しながら現場との乖離が大きくなっていると口をそろえた。(中略)

最低賃金引き上げは、政府の意図とは異なり、雇用の減少と二極化の深化、物価上昇、景気悪化につながっている。
(引用ここまで)

 だからパイの大きさが(略)。

 韓国の最低賃金がいっきに100円ほど上昇して、昨日で1ヶ月でした。
 ソウルの中心地でのコンビニやチェーン店では賃金も出て、かつ時短もなかったという話もある一方、サオジョン(実質45歳定年)で退職して自営に転じたような店にとってはとてもじゃないけどもそうはならない。
 注文は自販機でとって、店主は調理だけというような形式になりつつある。ほぼ屋台ですね。
 ひとりですべてを行って、なんとか自分だけは食べていけるというような形式にする。
 河東花開へ鮎ご飯を食べに行ったときに、バス停のすぐ近くにわりとおしゃれ目なカフェがあって「こんな田舎にもカフェが進出しているのか」と驚いたものでしたがそこも店主だけがやってたお店でしたね。
 店主は日本に留学経験があるとのことでした。地方だとそういう形じゃないと食べられないのでしょう。

 外資も同様に逃避をはじめようとし、韓国企業も海外での工場設置を次々と決めていく。
 最低賃金が7530ウォンで止まるならまだなんとかできるんでしょうが、再来年には1万ウォンになることはほぼ決定事項。残された2年で海外に逃げられる工場は逃げるに決まってます。
 サービス業をはじめとした内需だけが韓国に残されるようになるのでしょうね。

 そもそも韓国の経済構造自体が「内需に関しては低賃金、外需向けでも同様だけど、場合によってはそこそこの高賃金でも」といういびつな状況を是認して推し進めてきたのですよ。
 圧倒的な上下格差を補正せずに放置することで成長を遂げ、かつ走り続けてきたわけです。
 低所得者層に合わせた公共料金がその証ともいえるでしょう。
 ムン・ジェインはそうして生まれた格差を正そうとしていることだけは間違いないのですけどね。
 いびつな形をしているものの上から、真四角の鋳型を落としたら端っこは切り取られるに決まってますわ。

 でも、韓国政府は「あと数ヶ月もすれば(負の)影響はなくなる」という認識なのだそうですよ。そういえば「最低賃金を上げれば善の循環が達成される」とか言ってましたっけね……。

記事とは関係ないのですが、一迅社のフェア今日までなので忘れてた推しマンガを掲載しておくテスト(ASCIINET風)。
春の呪い: 1 (ZERO-SUMコミックス)
小西 明日翔
一迅社
2016/4/25