経済省庁、来月に青年雇用対策発表、長短期「ツートラック」のアプローチ(聯合ニュース・朝鮮語)
ムン大統領はこの日の会議の冒頭発言で「人口構造の変化によって、より困難になる青年雇用問題について、今後3〜4年間はさらなる対策を設けなければならないのに、政府各省庁に向けての意志は正しく伝達されているのか、意志を共有しているのか疑問だ」とキム・ドンヨン経済副首相兼企画財政部長官などを担当政府閣僚を非難した。

彼は「過去10年間、政府が21回に渡って青年雇用対策を出したが、問題の解決に失敗したということは、政府の対策が十分でなかったこと」とし「いまだに『雇用創出は民間の仕事』という固定観念が、政府に残っているように思われる」と苦言を呈した。
(引用ここまで・太字引用者)

 いや、この発言凄いですわ。
 最初に見たのはNAVERニュースだったと思うのですが、月末ということもあって多忙でスルーしていたのですよ。
 カイカイ反応通信の記事を見て「そういえば、そんな話あったな」と思い出して掬ってみた次第。
 好意的に見るのであれば「政府主導の政策で雇用状況を上向きにさせる」という表明にも見えます。
 でもこの発言のあとにキム・ドンヨン経済副首相兼財政部長官は「政府は公共の仕事を用意するよりも、民間の雇用支援をする」と述べているのです。
 韓国メディアも「どっちの言っていることが政府の方針?」って戸惑っているほどなので、ムン・ジェインの発言は「政府が雇用を用意する」と判断すべきものなのでしょうね。

 ただ、ムン・ジェイン政権が経済政策としてやっていることは財閥叩きと最低賃金をアホほど上げているだけ。
 それで雇用が下向きになると「企業は(最低賃金上昇で)苦しくても労働者を解雇すべきではない」とか財政部長官(財務大臣相当)が言うっていう。言うだけ。
 繊維会社の京紡が「人件費高騰に耐えられないから工場を国外に持っていく」って宣言したときも、「海外脱出は避けてほしい」って言っていました。言うだけ。
 ついでに、いわゆる通常賃金裁判に対して企業側が「これで敗訴したら工場は全部国外に持ってく」って宣言したことがあったのですが、韓国政府は圧力をかけてこの宣言を撤回させていましたっけ。
 ……まあ、「雇用創出は政府によってもできる」という事例かな、これは(笑)。

 フロイトではありませんが、どんなに表面を繕っていても個人の中にある一定の気持ちというのはにじみ出てきてしまうものなのですよ。
 ムン・ジェインは社会主義者というよりも共産主義者寄りに見えます。
 企業を否定し、投資を否定しているようにしか見えない。暗号通貨の取引所全閉鎖をアナウンスした(その後撤回)のもその一環でしょうね。

 政府ができるのはパイを大きくし、雇用環境を整えるための政策くらいなもの。雇用のあったところには税金下げるとか。あとはもう民間に任せるしかない。政府が直接手を出しても無駄だってことは、これまでの歴史で証明されているのですよ。
 実際の政策は大企業の税金を上げ、中小企業には微妙なレベルの補助を与えてむしろ解雇を促進しているような状況。
 「最低賃金高騰に伴う混乱は数ヶ月で終わる」とか言ってますが、その数ヶ月後には来年の最低賃金が決まり、さらにその数ヶ月後には実施される。
 今後数年、1年のうち数ヶ月は経済的に混乱することが決まっているわけですよ。
 まあ……そうやって最低賃金1万ウォンを達成して、ぺんぺん草も生えないような雇用情勢にするといいとは思います。

 あ、そうそう。
 ムン・ジェインは大統領選の間から「私は雇用大統領になる」と言い続けてきたのですよ(笑)。
 見せてもらおうか、雇用大統領の性能とやらを。

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