[単独]直指130年ぶりの帰郷、市民団体の顔色をうかがう国会によって霧散へ(東亞日報・朝鮮語)
世界最古の金属活字によって印刷された本であり、フランスに保管されている直指心体要節(直指心體要節・1377年刊行・以下直指)の国内初展示が国会の「立法不備」で失敗の危機に瀕している。直指の貸し出し条件にフランス政府が掲げて、私たちが受け入れた「差し押さえ免除法」を通過が最近挫折したためだ。特に国会が地方選挙を控え、文化財還収に敏感な世論の顔色を探っているために130年ぶりの帰郷展示が難しくなったという批判が出ている。 (中略)

改正案の核心は、一時的差し押さえ免除規定。海外にいる私たちの文化財を韓国に持ち込んで展示中、韓国政府が差し押さえや没収を禁止するというもの。外国政府に対して「貸し出しと返却」を確約し、担保するための規定である。米国、日本、フランスにも外国との文化交流のために同様の法規を置いている。しかし、法案準備の過程で、いくつかの市民団体が海外文化財差し押さえ禁止に否定的な意見を表明してきたことが分かった。 (中略)

政府は、今年の高麗建国1100周年を迎え、12月、国立中央博物館で「大高麗展」を開くことにして、フランス国立図書館に所蔵されている直指をはじめ、日本とヨーロッパ各国の高麗仏画を取り寄せて展示する方案を進めている。このうち1890年ごろにフランスに出た後、今まで一度も国内に登場したことのない直指を借り出してくるのに総力を傾けた。そして昨年3月、フランス国立図書館から直指をレンタルするための肯定的な話があったが、そのための重要な前提条件があった。差し押さえ免除法を立法することができれば、直指を貸し出すことができるというものである。

国立中央博物館側は「文体部長官の返却確約書を出す」と説得したが、フランス側は昨年、私たちの裁判所が対馬仏像に関する判決を取り上げ、差し押さえ免除法を要求した。先に2012年韓国窃盗犯が日本の対馬から盗んだ高麗仏像について、昨年1月に大田地裁が日本の寺院の返還要求を拒否して、忠南瑞山浮石寺に仏像を返却するように判決した。判決後、海外の主要な美術館やギャラリーが韓国文化財の展示貸し出しを避けている。自分たちが所蔵している文化財であってでさえ、韓国に行けば差し押さえられてしまうという不安からである。

文体部は朴議員が発議を放棄した後、不足した展示日程を合わせるために、他の議員を介して立法を打診しているが、まだ名乗り出る議員はない。国会の関係者は「他の議員も差し押さえ免除法に対する、一部の市民団体の批判に耐えにくいだろう」と述べた。文体部関係者は「今年12月に展示に直指を披露するには、今月の臨時国会中の法案が通過する必要があり、現在の状況のままなら今年直展示は難しい」と語った。一部では、政府が国会にのみ責任を持たせるのではなく、外交ルートを介して他の選択肢を積極的に模索する必要があるという指摘も出ている。
(引用ここまで)
 「世界最古の金属活字によって印刷された」とされている「直指心体要節」という書籍がありまして。高麗時代に刷られた仏教書籍であるとされています。
 1900年代、駐韓公使としてきていたフランス人が購入してフランスに持ち帰った書籍のひとつであり、現在はフランスの国立図書館が所蔵しているのですね。

 で、韓国で「大高麗展」なる展示会を行うということで、その目玉としてフランスからこの直指を貸し出ししたいという要望を伝えたのだそうですよ。
 フランスから返ってきたのは「文化財盗難の恐れがあるから貸し出せない。対馬の仏像が盗難されて日本に戻っていないことを知っている。どうしても借りたいというのであれば、韓国の国内法で差し押さえ免除法を立法してから」との返事。
 それに対して韓国国立博物館は「文体部(文化体育観光部=日本の文科省に相当)長官の返却確約書を出すので、それでなんとか」と交渉したそうですが無理だったと。

 で、やむなく議員立法で法律を作ろうとしたところ、市民団体から反対されて貸し出しできずに終わりそう……ということだそうです。
 この直指に関してはいつものように韓国の市民団体から返還要求が出されているのですね。
 いつもの「これは韓国のものであって、おまえらには所有権がない!」というアレで。ホテルオークラや東京国立博物館がやられているアレです。
 フランス国立図書館も警戒しているのでしょう。「一度韓国に渡ってしまったら戻らない」と。

 これ、あれですね。ふたつの事例が重なってさらに重大な疑念になってるということなのでしょう。
 ひとつはもちろん、対馬の仏像盗難や高麗仏画隠岐の大般若経の盗難。そしてそれらがすべて未返却であること。
 もうひとつは慰安婦合意を反故にしようとしている韓国のやりかた。
 文体部長官が返却確約書なんて書いたところで「国民の合意がない」とかなんとか言い出しかねないという認識に至っているということではないでしょうか。

 以前にも東京国立博物館が韓国中央博物館と併催という形でお互いに文化財を貸し出して「大百済展」という催しをしようとしていたのですが、日本側の文化財所有者から「韓国に入ったら戻ってこないから貸し出せない」ということで中止になりました。

 まあ、フランスの判断が当然といえば当然のものなのでしょう。

韓国窃盗ビジネスを追え―狙われる日本の「国宝」―
菅野朋子
新潮社 
2012/10/18