【社説】本国Uターン企業、韓国2社・日本724社という現実(朝鮮日報)
 昨年、日本の製造業による雇用が7年ぶりに1000万人を突破した。海外に移転した工場が続々と日本国内にUターンしたことが主な理由だという。日本政府の調査によると、1年間で海外に生産設備を持つ日本企業の11.8%が生産を何らかの形で日本に移転した。トヨタや日産は年産10万台規模の北米の生産ラインを日本に移転した。資生堂も35年ぶりに日本国内に工場を建設することを決めた。大企業から中小企業まで、規模や業種を問わずに企業の「本国復帰」がブームとなっている。 (中略)

 韓国企業が海外で雇用する勤労者は286万人に達する。その10%を国内に回帰させるだけでも、政府による今年の雇用増加目標(30万人分)を軽くクリアできるはずだ。しかし、韓国企業のUターン実績は毎年1桁台で、昨年1−8月は2社にすぎなかった。韓国は規制王国、労組王国だからだ。企業が馬鹿ではない以上、韓国に戻ってくる理由はない。追い打ちをかけるように、新政権は企業の負担を増やす反企業政策を相次いで打ち出している。

 企業が世界地図を広げ、投資先を選ぶ時代だ。企業はあっという間に海外に逃げてしまい、一度逃げた企業が帰ってこない国の経済は成長できないし、雇用も生まれない。政治に溺れ、明らかな事実を直視していないだけだ。
(引用ここまで)

 韓国から工場が海外へ脱出したり、韓国GMのように韓国にある工場を潰そうとしている企業が多数。
 その一方で韓国に戻ってくる企業はごく少数。
 なぜならビジネス環境が整っていないから。

 まあ、でも大丈夫。
 なぜなら韓国にはありがたい「雇用大統領」がいて、大統領執務室に雇用状況がリアルタイムで分かるモニターパネルを持ちこんでいまも見守ってくれているのですから。
 見守っているだけですけどもね。
 ……あ、それから海外脱出しようとする企業に対しては「海外脱出するなんてとんでもない」とか言ってくれますし。
 最低賃金が上がったていどで雇用を減らそうとする悪辣な企業には「経営が難しいからといって雇用を減らすべきではない」と苦言を呈してくれるのです。

 まあ、そんな風に言ったりしている間にも雇用は刻々と少なくなっていくでしょうけどね。
 必要なのは「苦しいことは理解する」とか「海外脱出するな」なんて言葉じゃなくて、実効力なのですが。
 きっと雇用大統領様が素晴らしい対策を出してくださるに違いありません。だからきっと大丈夫。

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小塩隆士
筑摩書房
2002/3/19