【時視各角】中国と米国は別々に?=韓国(中央日報)
1カ月ぐらい前のことだ。通商にかかわっている政府高位関係者Aと会った。ドナルド・トランプ大統領がサムスン・LG洗濯機に対して緊急輸入制限措置(セーフガード)を発動して騒がしい時だった。本音を尋ねた。なぜ昨年、中国がTHAAD(高高度防衛ミサイル)の報復に出た時は世界貿易機関(WTO)に提訴しなかったのかと。また、なぜ今米国には直ちにWTO提訴をいうのかと。しばらくためらっていたAが口を開いた。

「中国はどう出るか分からない。さらに強い報復をする可能性が大きい。だから提訴することが難しかった。実益はなく、むしろより大きな害を受ける可能性があると考えた。米国は違う。法と制度によって動いて理性のある国だ。トランプ大統領の独断で何でもできる国ではない。だからWTO提訴で応酬することができる」

遠まわしに話したが、意味は明らかだった。「法よりげんこつが恐ろしい」ということだった。十分理解はできたが、心地悪かった。町の露店なら分かるが、大韓民国の通商政策がそのように決定されてはいけないことだった。

文在寅(ムン・ジェイン)大統領が最近、米国に対して「通商と安保は別」を話した時、その理由として「堂々とした態度」を耳にした時、1カ月前の心地悪さが思い浮かんだ。普段なら百回言っても正しいことであり、心情的にも十分理解できる。トランプの退行的・暴力的な保護貿易措置でこそ非難されて当然だ。ところで、なぜ心地悪かったのだろうか。3つの理由がある。

まず、時期だ。なぜ今なのか。よりによって中国のTHAAD報復に最後まで沈黙で一貫した後だ。どうせなら中国に3不を約束する前に、WTO提訴どころか抗議一言もできず退く前に、大統領の一人飯論議が起きる前に「堂々とした態度」を述べれば良かっただろう。そうしたとすれば今のように「中国と米国は別」か「反米奉中」かという議論は起こらなかっただろう。 (中略)

さらに懸念されるのは大統領の現実認識だ。「通商と安保は別」は非現実的だ。歴史を少し振り返ってみても分かる。アヘン戦争が何か。アヘンの輸入を防ぐ中国を列強が強制的に侵略した帝国主義戦争ではないのか。日帝の江華島(カンファド)侵攻も口実は大院君(テウォングン)の保護主義政策だった。トランプは「北朝鮮の仲違いに我々は(韓国に対して)貿易という手段がある」とした。「通商=安保」と見るという意味だ。習近平主席が「通商と安保は別」と考えたとすれば、THAAD報復はなかっただろう。ところで、なぜ韓国大統領だけが「安保と通商は別」というのか。

3つ目、大統領の耳をとんでもない人が捉えているのではないか。彼が誰なのかは分からないが、少なくとも経済・通商専門家ではないようだ。そうしたとすれば、この敏感な時期に大統領が「韓米FTAの法的体系が公正でない」として古い論争、解決法のない論議の的を取り出したわけがない。もっとも青瓦台には目を皿のようにして探そうとしても通商専門家がいない実情なので別に大統領に言う口もあるわけがない。
(引用ここまで・太字引用者)

 はあ……。
 いま思い起こしてみても三不の誓いはあまりにも唐突だったのですよね。
 いくら年内に中韓首脳会談が控えていて、態度表明をしなければならない状況だったとしてもアレはまともな国だったらない。
 マクマスター大統領補佐官もつい「主権を放棄したとは思っていない」とか口走っちゃうほどの行為。つまり、「一般的にはああいった行為は主権放棄に見られると思うが、個人的にはそうではないと思いたい」って言っちゃうくらい。
 朝鮮日報はもっと直接的に「主権の再確認をしなければならない」とまで言ってましたっけ。
 同じエントリで「海外メディアは『中国は一発の銃声も響かせずに韓国に勝った』とした」としていますが、あれはもはや戦争に負けたも同然の話であったということです。

 この記事を見るに要はいじめられていたほうが切れちゃって、まともな判断力を行使できなかったということだったのですね。
 韓国メディアは「なんで中国をWTOに提訴することくらいのことができないんだ!」って言ってましたが、当事者としては怖くて怖くてしかたがなかった。
 カン・ギョンファ外交部長官はカウンターパートである王毅が怖くてTHAAD圧迫への抗議すらできなかったほどに。

 そこまでしてどうにか得ることができたムン・ジェイン訪中での扱いはアレ

 政権内に対日外交専門家はいない
 知米派と呼べる閣僚もいない
 あの経済政策を徹底しているところから見て経済の専門家もいない。
 そして、通商の専門家もいない ← NEW!!

 っていうかなんだったらいるんだよって話ですが。そもそもが徹底したお友達内閣なので、できることといったら「積弊清算」くらいなものですかね。政権の最重要課題だそうですし。
 ムン・ジェインの口からは二言目には「ツートラック外交で行く」とかいうセリフが出てきますが、現実がさっぱり分かってないのであれば納得できますね。

中国4.0 暴発する中華帝国 (文春新書)
エドワード・ルトワック
文藝春秋
2016/3/18