【社説】対北特使は「核放棄なしの対話はできない」と明確に伝えよ(朝鮮日報)
文在寅(ムン・ジェイン)大統領は1日、米国のトランプ大統領との電話会談で「北朝鮮に特使を派遣する」と伝えた上で「非核化に向けた北朝鮮の真意を確認したい」と述べた。これにトランプ大統領は「特使が戻れば結果を伝えてほしい」と応じた。トランプ大統領は非核化に対する北朝鮮の真意を聞いた上で、北朝鮮と対話に乗り出すか決める考えのようだ。現段階で金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長から直接非核化の意志を確認するのはもちろん必要なことだ。非核化の考えが「ある」との回答が出れば、米朝対話に向け急速に動き出すだろうが、「ない」のであれば今後も制裁や米国による軍事行動以外に道はない。 (中略)

このような状況で北朝鮮に特使を派遣し、金正恩氏が「核開発は絶対に放棄しない」と回答した場合、文大統領に何か腹案でもあるのだろうか。そのため専門家は特使派遣の必要性には同意しつつも、その危険性についても同時に指摘を続けてきた。しかし今や特使の派遣は既成事実となった。 (中略)

 文在寅政権は北朝鮮の反発を恐れ、韓国国民にさえも「非核化」という言葉を使うこともできないが、金英哲氏一行はその現状を目の当たりにしたはずだ。そのため北朝鮮に戻った金英哲氏は金正恩氏に「韓国を利用できる」と報告した可能性が高い。だとすれば特使は金正恩氏にそのような読み違いをしないよう警告しなければならない。北朝鮮が非核化を決意しない限り米朝対話はあり得ず、米朝対話なしに南北対話を続けることもできない。そうなると残された道はより厳しい制裁と米国の軍事行動しかないという現実を北朝鮮に正確に伝えねばならず、また韓国政府が北朝鮮と同じ側に立ち、「核のある平和」を受け入れるよう米国を説得するといった期待が幻想であることも明確に認識させねばならない。
(引用ここまで・太字引用者)

 ……読み違い。
 ムン・ジェイン政権が非核化を言い出せないと、北朝鮮に認識させることは果たして「読み違い」させているのでしょうかね?
 開会式にやってきて2泊3日していったキム・ヨジョンとムン・ジェインの会談は実に4回に渡りました。しかし、ムン・ジェインから非核化についての言及はゼロ
 閉会式に派遣されてきたキム・ヨンチョルとの会談では一度だけ非核化について言及したとのことですが、先方がどのようなリアクションをしたのかは伝えられていません。
 「核保有国としてアメリカと対話したい(から韓国はそれを手助けしろ)」という発言を、「北朝鮮はアメリカとの対話を望んでいる」と言い換えた韓国政府の意向がなにであるのか、北朝鮮は読み違えていますかね?

 少なくとも日本とアメリカは読み違えることなく、認識していると思います。
 だからこそ本来であればさほど行く必要のなかった平昌冬季オリンピックの開会式にかこつけて、「平昌後こそが重要である」と言い渡しに向かったわけです。
 そして国務省、国防省等のアメリカ政府の報道官が口を揃えて「米韓合同軍事演習は予定通り行う」と言い続けているのも「韓国が北朝鮮に間違ったメッセージを与えつつある」という認識があればこそなのでしょう。

 現在の韓国政府が北朝鮮に特使を派遣して、非核化を言い出せたら驚きですわ。もし言うことができたのなら、それだけで合格点と言っても過言ではないでしょうね。
 北朝鮮に対して「韓国は北朝鮮側につかない」というメッセージを送れるのか否か。
 まあ、無理でしょう。いいとこ、「核保有国であるとは言わずにアメリカと会談してもらえないか」ってお願いするのが関の山でしょうね。

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藤井 聡
青春出版社
2017/9/1