作業員落下防止のゴンドラが55階から落下、4人死亡 /釜山(朝鮮日報)
エル・シティ墜落事故の原因固定デバイスの接続の問題に集中捜査(聯合ニュース・朝鮮語)
 海雲台LCT(釜山市海雲台区中洞)の工事現場で2日午後2時ごろ、墜落事故が発生し、作業員4人が死亡した。

 2日の事故は工事が進んでいたA棟の55階部分、高さおよそ200メートルのところから、外壁工事のため取り付けられていた作業安全フレームが落下して発生した。作業安全フレームは作業台と安全装置を含んだ施設。 (中略)

 事故は、長さ4.4メートル、高さ10メートル、幅1.2メートルのボックス型をした安全フレームを1フロア上に移動させる過程で発生した。外壁のガラスを取り付ける作業をしていた労働者らは、ビル55階にあった4つの安全フレームのうち1つを56階へ上げ、続いて事故が起きた安全フレームを56階に上げているところだった。

 事故の調べに入った警察は現場で、安全フレームの構造物を支える4つの固定装置が全て外れていることを確認した。この現場には、今回事故が起きた安全フレームのような、大型構造物が丸ごと落下する場合に備えた下部安全施設がなかった。施工者のポスコ建設側は「構造物から作業員が落ちるのに備えた安全施設はあるが、作業構造物そのものが落下するのに備えた施設はない。韓国国内で、作業のための構造物自体が落下したケースはなく、まるごと落ちるのに備えた安全保護ネットの規定はないと理解している」とコメントした。

 亡くなった作業員は、基本的な保護装置たる安全帽は着用していたが、墜落に備えた安全ベルトは着用していなかったという。外壁に安全ベルトを設置・着用した場合、安全フレームを上昇させる作業に支障が出るからだと伝えられている。
(引用ここまで)

 新生児集団死亡事故のエントリとあわせようかどうしようか、延々と迷ったのですがこちらはこちらで単独エントリに。
 釜山の海雲台といえば韓国でも指折りの高級住宅街。50階を越えるようなタワーマンションがばんばん建っているような場所です。
 景勝地でもあり、海が見えることがなによりも大事ということで、本当にアホほど海際の建物なのに防波堤が大人の胸あたりまでしかなくて台風で大被害を出したというくらいの場所です。
 外交部長官(外務大臣相当)のカン・ギョンファが長女にマンションを買ってあげたことが問題になった場所でもありますね。

 その海雲台で新たな建設中のタワーマンションにガラスをはめる作業をしていたゴンドラが墜落して乗っていた3人と下敷きになった1人の4人が死亡。
 原因はゴンドラ(記事中では「作業安全フレーム」)の固定金具がまともに設置されていなかったから。
 下の記事の画像を見るに、金具の値段は数百円とかそんなもんでしょう。
 おそらくは節約した、のではないのです。それがないとなにが起きるか分かっていないのですよ。

 韓国の事故ってなにが怖いって、こういう安全対策についての作業をしている人間がまともな知識を持っていないこと。
 KTXの専用線となるバラスト軌道の工事をしていた際に、コンクリート製の枕木が多数割れるということがありました。
 固定用のボルト周辺に吸水性スポンジを使っていたために、水が凍って膨張したのが原因というものでしたね。
 でも、まともな知識があればそんなもんが危険なのが理解できるはず。

 他にもタワークレーンが週イチのペースで倒れているのですが、これも重機の部品が消耗したらメーカーから純正部品を取り寄せるのではなく、部品をそこらの工場に持っていって「これと同じもの作ってくれ」で適当に作らせて使っていたから起きたというようなレポートがありました。
 地下鉄のホームドアの故障整備で3年連続して作業員が死亡したという事故があったのですが、なにも再発防止策がとられなかったということを意味しています。
 本当に人の命の値段が安いのですよ。
 さすがに中国ほどの安さではないでしょうが、メキシコと韓国でどっちが命の値段が安いと思うと聞かれたら「……どっちだろう」と迷うレベルの安さ。

 この国が「ひとりあたりのGDPが3万ドル」になったんですって(笑)。