TPP11署名…韓国、「国益最大化の方向で加盟するかどうか年内決定へ」(中央日報)
米国を除いた日本とオーストラリアの主導で11カ国が包括的および先進的な環太平洋経済連携協定(CPTPP)に8日、チリで正式署名した。

韓国は米国がTPP交渉に参加していた2013年末、追加加盟に対する関心を公式表明したが、当時既存の参加国が「早期妥結に集中」を理由に追加加盟を許さなかった。昨年1月に米国がTPPから公式離脱したが、米国が最近協定の参加に復帰する可能性が取り上げられ、韓国も加盟を再び検討する必要があるという声が出ている。

韓国産業通商資源部のカン・ソンチョン通商次官補は8日、通商推進委員会実務会議を開いて「今後政府は11カ国のTPP発効に関する動向を綿密に点検し、『通商条約の締結手続きおよび履行に関する法律』に従って国益を最大化する方向でTPPに加盟するかどうかを年内にも決める計画」と明らかにした。
(引用ここまで)

 難航していたTPP11(CPTPP)もようやく正式署名。
 すでにいくつかの国が参加したいという話をしているそうです。

Pacific countries seek new members for regional trade deal(フィナンシャルタイムズ・英語)

 イギリスについては同じくフィナンシャルタイムズが今年の頭に参加企図をスクープしていましたね。あれは観測気球っぽい感じでしたが、まあ実際にあり得ることでしょう。
 イギリスの他にも台湾、タイ、スリランカ、フィリピンなどがTPPへの参加について興味を示しているといいます。

 TPPそのものが対中国包囲網であるのは幾度も語ってきているところ。
 安保面ではいわゆるダイヤモンド同盟構想が受け入れられつつあり、通商面ではTPPを拡大することで一帯一路構想に対抗する。
 中国のとんでもなさというのは次第に世界に知られつつあって、その対抗軸が必要だというのは共通認識になっています。
 「通商ルールを遵守する」ということがTPPの枠組みになっているのは、ルールを守ろうとしない中国への対抗手段であるということなのです。

 ちなみに新規加入の際には日本政府が窓口となるとのこと。参加国の中で旗振り役をやってきてまとめ上げた功労者であり、かつ域内最大の経済規模を持つ国なので当然かもしれませんが。
 韓国も事務レベルでのTPP11への参加を打診してきたのですが、「まずは11カ国での発足が大事」と断られています。
 TPPは環太平洋パートナーシップ協定と名乗っていますが、何度か「域外からの参加も可能」とのアナウンスもされています。
 フィナンシャルタイムズの記事でも首席交渉官の梅本氏が「TPPは開かれた、ルール遵守の多国間通商システムであり、ルールを守るというのであれば加入について対話可能」というコメントがありますね。

 というわけで韓国にも門戸は開かれているのですが。
 果たして実質的な議長役になっている日本に対して、どの面下げて「ルールを守りますから入れてください」って言えるんでしょうかね?
 「慰安婦合意」というルールすら守れていない国で、通貨スワップ協定の協議再開すら断られているのに。
 なお、TPPへの新規加盟は締結国すべての賛成が必要となります。

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上念 司
扶桑社
2014/5/1