米国で北朝鮮との交渉経験者から助言が相次ぐ(朝鮮日報)
 「北朝鮮の交渉担当者がわれわれ(米国)の考えに同意しない場合、眼鏡を外すかノートパソコンを閉じ、ペンを横に置く。彼らがテーブルをたたくようなケースはめったにない」

 1989−2002年に米国と北朝鮮による数々の交渉に立ち会ったスタンフォード大学国際安保協力センターのロバート・カリン客員研究員は先日、米国の北朝鮮専門メディア「38ノース」への寄稿文で上記のように明らかにした。5月の米朝首脳会談を前に、米国国内ではかつて北朝鮮との交渉に当たった複数の元政府関係者が自らの経験に基づき、さまざまな形でアドバイスや今後の見通しを語っている。その多くは対話局面そのものについては前向きに受け止めているが、自分たちの経験から「目に見える成果を出すのは簡単ではない」と一様に予想している。 (中略)

 北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議で米国の主席代表を務めたクリストファー・ヒル元国務省東アジア太平洋次官補や、北朝鮮が金倉里の地下施設で核開発を行っていた疑惑が表面化した1998年から北朝鮮外相との交渉に当たったエバンス・リビア元東アジア太平洋主席副次官補も「北朝鮮による非核化の言葉を額面通り信じてはならない」と指摘する。ヒル氏は「北朝鮮は過去に何度も『兵器の削減に向けた対話に望む準備ができている』と繰り返し言及した」と明らかにした。
(引用ここまで)

 今回の米朝交渉、そんな難しい話でもないのですよ。
 っていうのは結果は0か100かしかないので。

 非核化が本当にできたら、万々歳。
 ま、そんなことはあり得ないにしても「検証可能で不可逆的な非核化」ができればなにも問題ない。
 ですが、失敗しても問題ない。
 というか、今回の米朝首脳会談はあえて失敗するために交渉するのだというくらいに考えています。

 アメリカがなによりも必要としているものは「大義」である、という話は何度かしています。
 ペンス副大統領が平昌にワームビア氏の遺族を伴って訪韓したのも、その一環であろうと。
 安易に戦争という選択肢を選ぶとも思いませんが、そのための準備は確実にしている。準備というのは朝鮮半島周辺での軍事演習だけではなく、こういった情勢においても同様です。
 ひとつひとつ、外堀を埋めるようにして状況を有利にしておく。
 「我々は対話を求め、非核化を求めたのだけども、北朝鮮によって拒絶された」というストーリー、プロレスでいうところのブックを必要としているのです。

 そもそもアメリカが「韓国による伝言ゲーム」を把握していないわけがない。
 実際に報告にきた韓国の特使に対して、食い気味で「よし米朝首脳会談やるぞ」ってトランプ大統領が言い出したのは事前にそのあたりの事情を把握し、かつ「失敗しても問題ない」と判断したからではないかと。
 あえて失敗しに行っている。「なんということだ! 平和を求める心をリトルロケットマンに拒絶されてしまった!!」くらいのツイートをするために向かうのだ、ということなのでしょう。

 というか「結果が0か100しかない」という時点で「外交交渉」ではないのですよね、これ。