世界で韓国だけ失業率が上昇した...ムン・ジェイン大統領はなぜ誤った政策を捨てないか?(朝鮮日報・朝鮮語)
米CNN放送を見て、米国は2月に雇用がなんと31万3000個も作られたというニュースを聞いて怒りが沸いた。トランプ大統領が法人税率を下げ、企業に有利に規制を緩和し、海外進出していた米国企業と外国企業が米国に戻って仕事が休む暇もなく作られたからである。米国は雇用が100万個ほど増えると、失業率が1%ポイントほど減少する。去る2月のような傾向が続けば、米国の失業率は2017年の終わりに4.4%であったから、今年末頃には3%台になるかもしれないと想像される。

しかし、私たちのムン・ジェイン大統領は、青年失業率が最悪の状態なのに雇用する「正しい政策」は思いもしないで、2次補正予算も投入するという。専門家の立場から怒りが沸くしかない!

ついでにいくつかの国の失業率を調べた。2012~2017年の失業率の変化を<表>に整理した。(訳注:エントリ中の一覧参照のこと)

<表>に示すように、2012~2017年の5年間で韓国を除いて、すべての国の失業率は低下した。低くなっただけでなく、非常に低くなった。米国、日本、ドイツ、イギリスの失業率はは2012年に4.4%〜8.0%であったが、5年後の2017年には2.8%〜4.9%に低下した。さらに、他のEUでもも低くなった。世界では成長が続いており、いたるところで失業率は休む暇もなく低くなっている。

しかし、韓国は失業率が2012年に3.2%だったが、2017年には3.7%に増加した。このような現象がムン・ジェイン大統領の目には、なぜ届いていないのか? (中略)

韓国はムン・ジェイン政権の初年に最低賃金を16.4%上げ「青年失業大乱」が起きたが、ムン・ジェイン大統領は今後2年間継続して同じ割合で上昇させるという。韓国経済も(訳注:韓国企業が夜逃げした)ベトナム経済のような問題が出るのは火を見るよりも明らかだ。

中国も事情は同じだ。中国は地域最低賃金制を実施している。北京は最近、最低賃金を年に10%ずつの2回あげた。そのため外国企業が中国での事業が難しくなったと判断するのではないだろうか? 今では多くの外国企業が中国での荷物をまとめてトランプ大統領のラブコールに応じて米国、あるいははまだ賃金が低い、インド、ベトナムなどの東南アジアに向かっている。私が知っている企業も中国の高賃金に押されてベトナムに移っていった。 (中略)

例えば、2010年の純流入はプラス459.3億ドルだったが、その後ますます減って2015年にはわずかプラス80.5億ドルを記録し、2016年にはマイナス494.0億ドルと大幅に減少している。私はこれが中国経済の現状であり、中国経済が海外資本に依存して成長する時代はもう終わりに近づいている信号だと思う。それほど賃金上昇は、経済発展を左右する重要な変数である。 (中略)

それでもムン・ジェイン大統領は最低賃金を過度に上げ、青年失業大乱を起こしたと皆が批判するのに改めようとしない。ムン・ジェイン大統領は一体、国の発展に関心があるのかどうか疑問である。これも国運かと思うと気が抜ける。
(引用ここまで)

 2月の雇用が2010年以来の低水準となってしまって「これはまさに韓国のひとりリーマンショック状態」と古館風にコメントしてみたのですが。
 それが好転する兆しはゼロ。
 特にこの5年間、世界経済が持ち直していくと同時に失業率は低下していったにもかかわらず、韓国でだけは上昇しています。
 文中の「表」をざっくり書き写すとこんな感じです。
 左の数字は2012年のもので、右が2017年のもの。

アメリカ 8.1%→4.4%
日本   4.4%→2.8%
ドイツ  5.4%→3.8%
イギリス 8.0%→4.9%
フランス 9.8%→9.5%
EU全体 11.4%→9.1%
台湾   4.2%→3.8%
韓国   3.2%→3.7%

 ひとりだけ世界の趨勢に立ち向かう韓国。
 かっこいい(笑)。
 外需志向の高い韓国で世界経済にリンクする形で失業率が低下しないという。
 つまり、韓国独自の事情があるというように考えるしかありませんね。
 個別に見れば中国を頼りにしていた中間財の輸出がまったく立ちゆかなくなったことが上げられるでしょう。

 ただ、大まかに見ると「韓国の製造力」というものが世界に追いつかれてしまっているのではないか、という疑惑があるのですね。
 傍証はこれから集めていく必要があると思いますが。これまで「そこそこの性能を、そこそこのお値段で」というようなお得さを売りにしていたものが通用しなくなっている、本格的にその座を中国製品に追われつつあるのではないかという疑惑があるのです。
 ……これ先に書かないできっちりレポートに仕上げたほうがよかったかな。まあいいか。

 ああ、それと特報としてこれから数年間、韓国の新卒はかなり増えます。
 ベビーブーマーの孫世代で、人口動態にはさほど影響がないレベルの増えかたなのですが。
 それでも受け手の企業が困るくらいには増えてしまう。10万人単位で増えます。
 実質は25%前後ともいわれている青年層の失業率はとんでもないことになるでしょう。

 この状況でもムン・ジェイン政権はワークシェアリングするわけでもなく、労働争議を少なくしようと呼びかけるわけでもなく、他の構造改革をするわけでもない。
 ただただ、最低賃金を3年で1.5倍にしてあとは税金を湯水のように使って「中小企業に就職したらお金あげる」みたいな方法しか対策しか執れないのがすごい。
 それどころか、むしろ憲法に労組の経営権獲得を謳ったり、同一労働同一賃金の原則を書き入れようとしているっていう。
 なんだろう……すごい瞬間にすごい大統領を選んじゃいましたね。