【社説】政権が変われば今の政府職員も処罰されるのか(朝鮮日報)
 韓国教育部(省に相当、以下同じ)の「歴史教科書国定化真相調査委員会」は28日、前政権で教科書国定化の業務に従事した政府職員ら25人を告発するよう教育部長官に勧告した。この25人の中には課長級も含まれているという。当時、教科書関係の部署に所属していた教育部の職員らは例えば中学校校長就任が決まっていた人物はその人事が取り消され、また国立大学の事務局長に就任予定だった職員も追放されている。ところが調査委員会はそれでも気が済まなかったのか、この機会に当時の関係者全員を刑務所送りにしたいと考えているようだ。雇用労働部「労働行政改革委員会」も前政権の大統領府秘書室長と雇用福祉主席を告発するよう雇用労働部に求めた。

 どの時代の政権や政府も力を入れて推進する政策がある。大統領府が何らかの政策を決めれば、担当する部処(省庁)はそれを実行に移す。その過程で担当者に手に余る部分があれば実情に合わせて修正すればよい。しかし実務担当者を捜査し刑務所に送るとなれば、今後政府職員らは大統領府からの指示にどう対応すればよいのだろうか。現政権は非正規社員の正社員化、全国教職員労働組合(全教組)の合法化、税金を使った民間企業の給与支援、脱原発など、国として意見が大きく分かれる政策を力ずくで推進している。政府職員はそれらの方針に従わねば直ちに解任されるが、一方で指示通りにやれば次の政権で告発され刑務所に送られるかもしれなくなった。

 現政権は前政権が国定教科書の執筆者リストを非公開にしたことを強く批判したが、現政権は自分たちが取りまとめた中高校歴史教科書執筆試案の筆者を公表していない。しかもこの試案には北朝鮮の悲惨な現状に対する説明は抜け落ちている。また小学校の教科書にはいわゆるキャンドル集会の写真が掲載され、セマウル運動の写真は削除された。つまり現政権は前政権以上にひそかに、また執拗(しつよう)に教科書を変えようとしているのだ。しかし政権が変わればこれに関与した政府職員は間違いなく何らかの処罰を受けるだろう。
(引用ここまで)

 前政権の政策に従事したら即刑務所送り。
 すげえなぁ……政権が変わったら官僚の顔ぶれまで変わるというのはよくあることです。
 アメリカなんか大統領が替わったら局長級まで総取っ替えですしね。
 ただ、前政権に仕えていた、政策に対して明確な反対をしなかったから告訴っていうのはもうなんだかね。
 25人が告発対象とされていますが、そのうち10人は現役の教育部の官僚なのだそうです。
 韓国の「皇帝的」とすらいわれる大統領権限に反抗できる官僚なんて存在しないだろうにね……。

 イ・ミョンバク、パク・クネ政権では、ここまでの粛正はなかったように記憶しています。
 でも、今回は政策に従事したというだけで告発して有罪判決まで狙っている。
 この国定教科書問題はパク・クネ政権が強力に推し進めようとした政策で、中学、高校の歴史教科書から左翼的な記述を取り除こうとしたものでした。
 北朝鮮を美化するような記述もあったということです。

 つまり、ムン・ジェイン政権の立場を教科書から削除しようとしたわけですね。現政権の視点からすれば完全な「反革命勢力」「ろうそく精神に違反した国賊たち」という扱いになるのでしょう。
 やめさせるだけでは気が済まない。
 保守側のやったことはすべて消滅させ、それに従事しただけでも刑務所送り。

 以前からムン・ジェイン政権は保守を完全に根切りして土地に塩を撒くつもりだという話をしています。赤化統一が理想ですが、5年ではそこまでできないでしょうからその基礎を打つつもりだろうという話ですね。
 今回の朝鮮日報による記事では「次の政権ではまた立場が入れ替わって処罰されるのか」とありますが。
 そういうことを繰り返さないためにも、根切り政策を徹底することになるでしょう。
 異なる意見も取り上げ、統合していくというような政策ではなく、徹底して根切り。保守派はこうして殲滅していくぞという宣言に他ならないのです。
 ムン・ジェイン政権が韓国をどこに向かわせようとしているのか、どの政策よりも理解できるのか今回の告発勧告ですわ。

赤い韓国 危機を招く半島の真実 (産経セレクト)
櫻井よしこ / 呉善花
産経新聞出版
2017/5/9