CNN「金正恩氏の巧妙な戦略、世界を危険に陥れるだろう」(中央日報)
Kim Jong Un's cunning strategy could lead the world down a dangerous path(CNN)
「金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮労働党委員長が言及した『韓半島(朝鮮半島)非核化』発言は北朝鮮側の非核化でなく、米国による核傘の撤廃、あるいは在韓米軍の撤収を意味する可能性がある。金正恩委員長の巧妙な戦略(cunning strategy)は世界を危険に陥れるだろう」

金正恩委員長と習近平中国国家主席が中朝首脳会談で「段階的・同時的非核化」に合意したことを受け、米国シンクタンクである世界政策研究所(World Policy Institute)のジョナサン・クリストール研究員が分析したものだ。彼は28日(現地時間)、米CNNホームページに投稿した文章で米朝首脳会談でトランプ大統領が金正恩氏の意図に巻き込まれる可能性も懸念した。例えば、トランプ氏が韓国が十分な安保コストを払わずに米国を活用してきたと不満を提起してきただけに、金正恩氏はトランプ氏が勝利を主張できる方式で在韓米軍の撤収を貫くかもしれないということだ。

別の安保専門家らも中朝首脳会談以降、金正恩氏の非核化への意向に対して否定的な評価をしている。

米戦略国際問題研究所(CSIS)のスミ・テリー上級研究員は「(金正恩氏の非核化発言は)北朝鮮側の要求で新しいものではない」として「平和協定の締結や在韓米軍の撤収、韓米軍事同盟の破棄、核傘の撤収など既存の体制保障の要求に伴ったもの」と強調した。また、彼は「(金正恩氏の発言は)北朝鮮が核兵器をあきらめる用意があるというのではなく、いつでも約束を覆し得る保険性発言」と評価した。
(引用ここまで)

 キム・ジョンウンが言うところの「朝鮮半島の非核化」というセリフの危険性をようやく世界が知り始めてきた……ってところですかね。
 これまで日韓以外ではアメリカの東アジア専門家が語ってきたていどでした。
 記事にもありますが、CSIS所属の専門家などは「絶対に北朝鮮の非核化はない」と語っていた  南北首脳会談、および米朝首脳会談が近くなるにつれてこれらの言説が一般紙にも認識されてきたというところ。

 赤化統一を目指しているムン・ジェインにとっては在韓米軍の撤退にもつながる「朝鮮半島全体の非核化」は歓迎すべきところ。
 ただ、それを韓国特使はアメリカに対して「北朝鮮は非核化の用意がある」とだけ伝えている。
 ここに北朝鮮→韓国→アメリカとやってきた伝言ゲームの中に齟齬がないのか、という怖さがずっとあるのですよ。
 親書なし、かつ韓国政府高官は「キム・ジョンウンの言葉からその意図を拾い取った」と宣言している。

 トランプ大統領からしてみれば「話が違う」となり得る。そして、非核化ができなかったことを大義名分に北朝鮮への空爆すらはじまりかねない。
 北朝鮮が最初のドミノとなるであろう全世界的な核拡散をアメリカが許すのか、と問われたら「それはない」としか言いようがない。なぜなら、それら核の標的になるのはアメリカであり、イスラエルであるから。

 韓国は怖ろしいほどに細い綱で「落ちたら即空爆」という罰ゲームつきの綱渡りをしようとしているのですが……その自覚がなさそうなのですよね。