韓国政府のPM2.5対策は西風が吹かないことを祈るだけ(朝鮮日報)
5回に1回は外れる韓国のPM2.5予報(朝鮮日報)
 米シカゴ大エネルギー政策研究所が最近発表した「中国は微小粒子状物質との戦争に勝っている」と題する報告書によると、中国最大の都市である上海、北京をはじめ、ソウルと人口が近い四川省など大半の都市で微小粒子状物質濃度は21.3−42.4%低下した。報告書をまとめたマイケル・グリーンストン教授は13年、「微小粒子状物質の高濃度地域に住む中国人は相対的に空気がきれいな地域に比べ、寿命が約5年短い」とする研究結果を発表し、中国政府に警鐘を鳴らした人物だ。同教授は5年後、「中国は微小粒子状物質の排出量を驚くほど大幅に減らした。微小粒子状物質との戦争に勝ちつつある」との見解を示した格好だ。

 韓国の状況は真逆だ。ソウルの微小粒子状物質濃度は13年も17年も年平均25マイクログラムで変わらなかった。しかし、高濃度で「微小粒子状物質注意報」が発表された日は13年の1日から17年には10日に増えた。今年に入ると、26日までに既に13日を数えた。中国主要都市の微小粒子状物質濃度は減少しているのに、ソウルでの濃度は横ばいか国民が感じる汚染度はむしろ悪化している。 (中略)

 韓国大気環境協会のチョン・ヨンウォン元会長は「政府の政策がディーゼル車規制など特定分野にばかり集中しており、対策から漏れた汚染源が多い。違法焼却、薪(まき)ストーブ、固形燃料などから生じる粒子も多いのに、管理がなされておらず、そうした有害な粒子を管理すべきだ」と呼び掛けた。チョン元会長はまた、「中国の対策はさまざまな汚染源を全体的に規制し、燃焼で発生する微小粒子状物質の排出源そのものを減らそうとするものだ。社会主義国家である中国と同じことはできなくても、韓国政府も多方面にわたる積極的な対策を立てるべきだ」と述べた。
(引用ここまで)
 政府の粒子状物質予報が5回に1回の割合で外れることが明らかになった。国会・粒子状物質対策特別委員会の崔道子(チェ・ドジャ)議員=正しい未来党=が今月1日、国立環境科学院から提出を受けた資料によると、政府が出した昨年1月から先月26日までのソウル地域における粒子状物質の「明日の予報」2384件のうち、予報と実際の観測が異なっていた事例は487件(20.4%)だったという。 (中略)

 資料期間の全予報6568件における誤報率は14.8%(973件)だった。「今日の予報」は3600件中335件(9.3%)が誤報だった一方、「あさっての予報」は584件中151件(25.9%)が誤報で、誤報率が高かった。このように、「今日の予報」と「あさっての予報」を合わせると誤報率は下がるが、これは当日に粒子状物質濃度を予報する「今日の予報」では現状の発表に近いため、的中率が高まるためだと指摘されている。

 国立環境科学院の関係者は「韓国の特性に合わせた観測モデルもなく、予報は難しい。現在使用している観測モデルは韓国独特の山岳地形・空気中の化学物質含有量・国内外の排出要因といった特性が考慮されておらず、推定値が正確でない。2017年から韓国の状況を反映させた観測モデルを開発しており、来年の完成を目標にしている」と述べた。しかし、韓国の状況に合わせた観測モデルを実用レベルで発表するまでには、開発完了後も2−3年の試験過程を経なければならない。つまり、新しいモデルが使えるようになるまでにはあと3−4年はかかるということだ。
(引用ここまで)

 5回に1回ていどの失敗ならまあ実用的じゃないかと思ったのですが。
 韓国気象庁といえば豪雨の5分前に予想を出して「そりゃ予報じゃなくて実況だ」って文句をつけられたり、毎度毎度台風の希望的観測を予報として出しているところでもあるわけですから(答え合わせ編)。
 以前の「台風が直撃してもなんの警告も出ないので韓国人は勇敢にならざるを得ない」っていう状況に比べればだいぶマシになっているようには思いますけどね。

 中国からの汚染物質も数割は影響しているとのことですが、実際には韓国西部の忠清南道に石炭火力発電所が集中していて、そこからの煤煙が主犯。
 というわけで「西風が吹かないように願う」というだけが韓国でのPM2.5対策である、というわけなのです。
 しかも韓国の場合、計測場所が地上14メートルであるために、実測値の3割引きになっているという話もありまして。
 全体的にメチャクチャであるのは間違いない。

 それでも一応、「韓国モデル」なるものが構築されているそうですから?
 何年か後には韓国でもそれなりに有効な予想システムが構築されているかも知れませんね。ほら、IT強国だって自称していることですし。

PM2.5「越境汚染」 中国の汚染物質が日本を襲う (角川SSC新書)
沈 才彬
KADOKAWA / 角川マガジンズ
2014/4/24