「国際政治学の大家」ミアシャイマー教授に聞く韓半島の未来(下) - (朝鮮日報)
−北朝鮮が非核化の意向を表明し、米朝首脳会談が5月に行われると韓国政府が発表した。見通しはどうか。

 「見通しよりもまず、2人が首脳会談を行うかどうかが不確実だ。首脳会談の準備ができているかも不明だ」

−トランプが会いたがらないということか。

 「トランプはブレーンたちに相談もなく、米朝首脳会談を受け入れた。トランプの立場では、『金正恩には本当に会いたいが、まだ双方の基本的な準備ができていないようだ』として、会談条件について、先に実務交渉をしようというのがスマートだと思う」

−予定通りに会い、非核化について前向きの合意が成立する可能性は。

 「前向きの合意が何を指すのか分からない。米国にとっては、北朝鮮が核を放棄することだが、そんな可能性はない。北朝鮮にとっては、核を放棄することは愚かしいことだと思う。北朝鮮のNSC(国家安全保障会議)の最高責任者は金正恩に核を絶対に放棄するなと言うはずだ」

−北朝鮮が核を放棄する可能性はそれほど低いのか。

 「その可能性は0.05%、0%と1%の間だ。分かりやすく、1%以下だとしよう(笑)。リビアのカダフィは愚かにも米国を信じ過ぎた。大量破壊兵器を放棄した結果はどうだったか。そんな事情を知っているのに北朝鮮が核兵器を放棄するだろうか」

−韓国には交渉で北朝鮮の核放棄が可能だと考える人もいる。

 「北朝鮮は絶対に応じない。中国もそうしろと圧力をかけない。韓国から戦術核兵器を撤収したのは、冷戦終結ムードによるものだったが、誤りだった。ウクライナが核を放棄したのも、ウクライナにとっては大きな失敗だった」
(引用ここまで)

 おっと、ミアシャイマー教授からも北朝鮮核問題に言及がありました。
 一定以上のインテリジェンスを持つ人間は押し並べて「北朝鮮は非核化に応じない」と断言していますね。
 そもそも20年以上かけて核開発してきた国が、交換条件もなしに手放すかという話なのです。

 そして米朝首脳会談についても不透明であるとの話。
 そもそも開催されるかどうかすら分からない。個人的には首脳会談を開くこと自体がアメリカの罠ではないかと感じていますが。
 北朝鮮がいうところの「非核化」と、アメリカのいうところの「非核化」には差異がありすぎて詰めることはできない。
 ついでに言えば「北朝鮮が『非核化』する」と言っているのはあくまでも韓国の主張に過ぎませんからね。

 でもって、この記事の上編もなかなか面白い部分がありまして。

「国際政治学の大家」ミアシャイマー教授に聞く韓半島の未来(上)
 「中国がアジアで覇権国家に浮上することを阻む方法はない。覇権国家になった中国に韓国が便乗する可能性がある。そうすれば、韓国は『半主権国家(semi-sovereign state)』になるだろう」

−半主権国家は中国の植民地を意味するのか。

 「そうではない。経済的には自立性を持つが、外交・安全保障面では思いどおりにはできず、中国のコントロールを受けることを意味する。その場合、韓国は中国という鳥かごにとらわれた鳥になるだろう」
(引用ここまで)

 もうすでに現状がこうなっていますけどね。三不の誓いによって外交・安保の主権はすでに中国に差し出したも同然ですから。韓国でのインタビューということもあって、あえてそこまでは言及していないのでしょうが。
 「半主権国家」はいかにもミアシャイマー的な物言い。
 引用部分以外も面白いので一読をお勧めします。

完全版なんて出てたのか……高いけど買うか……。
大国政治の悲劇 完全版
ジョン・J・ミアシャイマー
五月書房新社
2017/12/10